「トータルテンボスに勝てたことは、優勝の後押しになってると思います。よっしゃ! イケる! と。これ以降、緊張が解けていきましたね」(柳原)と勢いをつけたアメリカザリガニはいよいよ決勝戦へ。頂点をかけて戦う決勝メンバーは、$10、とろサーモンとこちらも手強い実力派だ。$10は浜本のコミカルな演技が光る、アニメのキャラや名ゼリフを折り込んだネタで、とろサーモンは久保田がシュールなキャラを怪演し、客席を独自の世界に引き込む漫才で勝負。そんな中、アメリカザリガニは親が子を寝かしつけるときに話す寝物語を題材に、おかしな展開になる昔話からアニメの名シーンの完コピ、歌まで飛び出すネタをぶつけたが、柳原の歌に客席から手拍子が起こるほどの盛り上がりに。
ライブ会場さながらの熱い反応を平井は「あのままアンコールって言われたらどうしようかと(笑)」、柳原は「ホンマに楽しかった。本気で声出して突っ込みました」と振り返っていた。そして、会場の高校生が下したジャッジは、アメリカザリガニが448点、$10が304点、とろサーモンが248点と、アメリカザリガニが圧勝! 発表の瞬間、バンザイの姿勢でピョンピョンと跳びはねていた平井、ネタで披露していたロボットダンスを踊りながら満面の笑みを見せていた柳原。「こんな緊張と披露は久しぶり。結果が出たときは震えるほどうれしかった」(柳原)という感無量の一言が今大会の激戦を物語る。そんな笑いの真剣勝負が生み出すドラマが、来年の大会でも生まれることだろう。