続いて、グーグル シニア プロダクト マネージャー 及川卓也氏がGoogle Chromeの機能について説明した。
Google Chromeは、「高速、快適、安全なWebを考えたとき、このデザインになった。今回はベータ版だが、十分実用に耐えられるようなものに仕上がっている」とした。紹介したい機能については「テーマを3つに分類してみた。1つは、シンプルで使いやすいこと。もうひとつは洗練されたテクノロジーをいくつかの部分にアイディアとして詰め込んでいること、最後はウェブイノベーションを加速すること」とのことだ。
シンプルで使いやすい機能として筆頭に挙げるのは「多機能ワンボックス」(Omnibox)。検索機能を統合したアドレスバーだ。URLだけでなく、Webの検索・閲覧履歴、検索キーワード候補の表示などに利用できる。タブ操作も一新。新しいタブを開いたときに、よく使うサイトのほか、最近ブックマークしたページ、最近閉じたタブなどをウインドウ内に表示できる。タブをマウスで選択しウインドウの外にドラッグ&ドロップした場合は、新たなウインドウとして開くようになっている。
また、このドラッグ&ドロップの操作で、複数のタブを1つのウインドウにまとめて並べることも可能だ。さらに、「アプリケーションショートカット」を用意。よく使うWebアプリケーションをショートカットとして登録することで、ブラウザからWebアプリケーションを起動するのではなく、スタートメニューから直接アプリケーションにアクセスできるようになった。
テクノロジー面で最初に紹介されたのは、クラッシュコントロールとタスクマネージャ。これにより、1つのアプリケーションで障害が発生しても、ほかのタブに影響がない。アクセスしたページの履歴を残さずにブラウジングできるシークレットモード機能を搭載。Cookieもシークレットウインドウを閉じることで削除できる。通常モードとシークレットモードのウインドウを同時に使用することも可能だ。フィッシングやマルウェアの疑いのあるサイトにアクセスしようとすると警告を表示するセーフブラウジング機能も搭載。タブは独立して動作しているため、もし1つのタブが不正なサイトにアクセスしても、ほかのタブのプロセスには影響がない。パフォーマンスではAppleのWebKitと独自のJavaScriptエンジンであるV8により、AJAXアプリケーションが高速に実行できる。