復元箱の設定

復元箱であるが、新機能の1つとして、ダイナミック復元箱がサポートされた。ディスクの空き容量に基づいて復元箱のサイズを動的に調整することができる。メニューの[ツール]→[復元箱のプロパティ]で、[一般設定]タブを選択する(図7)。

図7 復元箱のプロパティの[一般設定]

ここで、[空き容量を基準に復元箱のサイズを自動調整する]にチェックがあれば、有効になっている。HDDの空き容量が少なくなると、自動的に復元箱のサイズも縮小する。その際に、復元箱のもっとも古い削除ファイルから自動的に消去されていく。その後、空き容量が増えると、復元箱は自動的に元のサイズに戻される。自分で復元箱の容量を設定することも可能である。[復元箱のプロパティ]から、ドライブのタブを選択することで、細かい設定ができる(図8)。

図8 復元箱のプロパティの復元箱の設定

ディスクからの復元

もし、Undeleteをインストールする前に削除されたファイルがあったとしよう。そのようなファイルを検索して復元する機能もある。この機能は復元箱の対象から除外されたボリューム、フォルダ、ファイルについても有効である。[ファイル]→[ディスクからの復元]を選択する。まずは、ファイルを検索を行う。ファイル名や拡張子などをワイルドカードを使って指定できる。検索する場所を適切に設定して、[検索]ボタンをクリックすると、削除されたファイルの一覧が表示される(図9)。

図9 復元可能ファイル

検索結果はファイルを作成または削除した日付などを確認することができる。復元は、表示されたファイルを選択し、[削除したファイルを復元]ボタンをクリックする。

セキュアデリート

Undeleteは、復元とは逆に完全な削除を行うこともできる。復元箱のプロパティの[一般設定]タブで、[空にするとき復元箱セキュアデリートを有効にする]にチェックを入れる(図10)。

図10 復元箱のプロパティの[一般設定]でセキュアデリートを有効

この設定にすると、復元箱から消去されるファイルは完全に削除される。その方法は、国家安全保障局と国防総省が規定するビットパターンで3回以上上書きされ、復元が不可能な状態となる。重要ファイルなどの削除に有効だろう。 セキュアデリートは、復元箱からファイルが消去される場合だけでなく、ファイルを直接削除する際でも使える。復元箱のプロパティの[一般設定]で、[すべてのファイルを即時にセキュアデリート]するにチェックを入れる。しかし、絶対に復元不可能になってしまうので注意してほしい。

空きワイパースペース

最後に、空きスペースワイパーを紹介しよう。空き領域に残った不完全なデータを完全に削除するものだ。削除の方法は、セキュアデリート同様、設定されたビットパターンで空きスペースのファイルを削除し、上書きする。ここでは手動で起動してみよう。[ツール]→[マニュアル空きスペースワイパー]を選択する。ボリュームを選択し、[開始]をクリックするのみだ(図11)

図11 マニュアル空きスペースワイパー

空きワイパースペースは有効、無効を設定でき、さらには、自動で行うことも可能である。