小型マシンで気になるのは、画面サイズとキーボードの操作性だ。そこでまずは、液晶ディスプレイを見てみよう。サイズは7型ワイドとかなり小さい。初代 EeePC(401-X)やeverxの「CE1200J」と同程度の大きさだ。しかしこれらのマシンがWVGA(800×480)なのに対し、SCシリーズはWSVGA(1,024×600)と、解像度がかなり高い。これはドットピッチが0.15mmとかなり小さいためなのだが、だからといって字が小さすぎて読みづらいということはなかった。むしろ、見やすい部類に入るだろう。
液晶の表面部はノングレア加工で光の映り込みが少なく、屋外でも直射日光の下でもない限り問題なく見ることができた。また、SCシリーズの液晶ディスプレイはシートを利用したタッチパネル液晶なのだが、この手の液晶にありがちなボヤケや暗さもまったく感じられない。唯一気になるとすれば、ディスプレイをタップしたときに感じられる「フニャッ」とした感触だ。今回使用したマシン特有の現象かもしれないが、ディスプレイとシートの間に若干の隙間が感じられた。
工人舎のモバイルPCの特徴といえば、液晶ディスプレイがクルッと裏側に回転するギミック。当然、SCシリーズでもそのギミックが採用されている。液晶ディスプレイを回転させた状態で閉じれば、キーボードレスのタブレットPCとしても使える。これが意外に便利で、たとえば屋外での立ちながらの作業でも安定感のある操作が可能だ。
タッチパネルの反応速度は標準的なレベル。さすがにペンタブレットには劣るものの、Windowsの操作や手書きのメモを作成する程度であれば、反応速度の遅れもなく普通に使える。ただし、「ペイント」などを使って素早い動きで線を描こうとすると、やや反応の遅れを感じたり、線がカクカクになってしまった。このあたりは設定で改善するかもしれないが、OSがWindows Vistaであることが根本的な原因なのかもしれない。