ソフィアモバイルはワイヤレス&モバイルの総合展示会「ワイヤレスジャパン2008」で、"店舗のメディア化"をテーマにした「nanicaシリーズ」と「msys」の展示およびデモンストレーションを主に行っていた。
nanica(ナニカ)は、店舗などに設置する電子POP端末で、用途や設置場所に合わせたバリエーションを揃えシリーズ化した製品。コンシューマー向けではなく、法人向けの販促プロモーションツールで、「naniポ!」(ナニポ)、「nanica5」(ナニカファイブ)、「nanica7」(ナニカセブン)、「nanica7α」(ナニカセブンアルファ)、「nanicaSTB」(ナニカエスティビー)、「nanicaV」(ナニカビジョン)の6種類がnanicaシリーズとしてラインナップされている。ポスター、ディスプレイ(映像)といった媒体としての利用に加え、各端末に搭載されているモジュールにFeliCa搭載の携帯端末をかざすことによりあらかじめ設定したWebサイトへアクセスすることも可能。
電子POP端末の「nanica」シリーズとマネジメントシステム「msys」
naniポ!は、小スペースタイプのRCモジュールを搭載した端末。ポスターに端末をセットすることで電源の確保ができない場所でも単三乾電池2本で約1カ月稼動させることが可能。また、設置場所の確保が困難な小スペースでは端末単体での利用ができる。
nanica5は5インチディスプレイとWi-Fi/W-SIM(PHS)/CFカードスロットおよび有線LAN、nanica7は7インチディスプレイとWi-Fi/W-SIM(PHS)スロットをそれぞれ搭載する。nanica7αはnanica7をベースとしさらにCFカードスロットと有線LANを搭載し、番組(広告動画)を再生することができる。いずれもOSにWindows CE 5.0を搭載しており、WMV(Windows Media Video)形式の動画の再生に対応する。
nanica5とnanica7αはSDメモリーカード・CFカード、nanica7はSDメモリーカードに対応しており、動画コンテンツはストリーミングなどではなくその外部メモリーに保存し再生される。通信環境の確保ができる設置場所では動画データをダウンロードすることが可能だが、そうでない場合はあらかじめ外部メモリーに動画データを保存したうえで各端末にセットして再生する。
nanicaSTBはアナログRGB出力を搭載し、17~19インチディスプレイに接続するセットトップボックスタイプの製品。
nanicaVは、出力ディスプレイのサイズにとらわれず、用途に合わせたカスタマイズを行う製品のため、ブース内での展示はされていなかったが、OSにWindows XP/Vistaを搭載することから「ほぼPCのようなもの」(説明員)だという。
nanicaシリーズのトータルな利用イメージとしては、駅など屋外にnaniポ!を設置、店舗や会場入り口にはnanicaVを利用し巨大なスクリーンでアイキャッチを行い、店舗内のコーナーなどではnanicaSTBやnanica7、商品棚にはnanica5といった具合で、"屋外"から"屋内"へ行くにしたがって利用端末を小型化していき、一連の流れで同様の販促プロモーションが行えるとしている。
また、nanicaシリーズの専用マネジメントシステム「msys」(エムシス)の展示・デモンストレーションも行われていた。nanicaのタッチログの解析、アクセスサイト(指定URL)の変更、nanica端末への動画配信スケジュール(番組表)の作成などが可能で、設置されたnanicaを遠隔で一元管理できるシステムとなっている。
ソフィアモバイルでは店舗をメディア化することにより、リアル(店舗や会場)とデジタル(コンテンツ)の融合を目指したサービスなども今後展開していきたいとのこと。
そのほか、ブースには大型スクリーンの展示もされていた。