ドレスコードはロックTシャツ!? こんなイベント初めてだ!
全国1億人のロックファンの皆さん、こんにちは!
のっけからテンション高めですけど、今回はそれだけアツいイベントを取材してきたのでお許しを!
どんなイベントかというと、7月26日(土)に公開されるロックファン必見の映画『テネイシャスD 運命のピックをさがせ!』の公開記念イベント! 時は13日、場所は渋谷! 映画の試写会と同時にビッグなゲストも多数出演するらしい、ということで気合入れて行ってきました!
……とまあ、語尾全部にエクスクラメーションマークを付けていこうかと思ったんですけど、さすがに一人でテンション上がってるのは暑苦しいので戻しますね。
試写会というからてっきり映画館かと思いきや、会場はライブハウス仕様になっており、約300名ものロックファンが集まったことで、とにかく熱気がすごい。しかも椅子などという軟弱なものは用意されておらず、全員最初から最後まで立ち見状態なのです。
実はこれには理由がありまして、今回のイベントはただの試写会ではなく、なんと映画を3回に分けて上映し、その間に豪華ゲストを呼んでライブやトークを行うという、僕も初めて体験する斬新な形式で行われました。 つまり立ち見状態なのは、ライブで思い切り弾けられるように、という意味も込められているのでしょうね! ……いや、今のは適当な発言でした。
そうそう、斬新な要素は他にもあって、それはドレスコードでロックなTシャツが指定されていること。ロックは見た目も大事なのです。
ということで、僕と、同行したアシスタントもロックなTシャツを着て参戦ですよ。
お互いのTシャツを確認し、「やばい、今日の俺らロックじゃん!」と、ライブ素人丸出しのテンションで会場に颯爽と入って……びっくりしましたね。
なぜって、僕らと同じく取材に来ていた報道陣の方々が、全員普通に私服でしたからね……!
もちろん一般のお客さんは全員ロックTシャツでビシッと決め、お酒とタバコを手に持ち開始までの時間を談笑しながら過ごしているわけなんですけど、報道席の皆さんは完全に「ザ・仕事」って空気で、その中で我々、浮きまくってました……。
そんなわけで、毎回「仕事を忘れる」が定番コンセプトになりつつある僕の取材ですが、何だかんだやっているうちにMCが入ってきて、いよいよイベントスタート。
ジャック・ブラックらしさ溢れる"超おバカ系ロックコメディ"を堪能せよ!
まず登場したのは、今回のDJ陣であるブライアン、ジョージ・ウィリアムス、タロウ、マイク、井出大介の5名。軽妙なトークで場を盛り上げ、だんだん会場の空気が暖まってきたところで映画本編の上映に移りました。
さて、映画についてですが、「テネイシャスD」は主演のジャック・ブラックと相棒のカイル・ガスによって結成された実在のロックバンドの名前で、これまでにもアルバムやDVDをリリースするなど精力的に活動しています。
つまりこの映画は実在のバンドの物語を本人が演じている作品なわけで、そこからしても気合の入りっぷりがうかがえるというものですよね。
じゃあお堅いサクセスストーリーなのかというと、まったくそんなことはなく、徹底的におバカなコメディに仕上がっています。音楽って好き嫌いがけっこうはっきり分かれると思うんだけど、もしロックが嫌いだとか、そういう人でも本作はぜひ見てほしいなあ。ただし、ちょいと下品な言葉や演出も多いので、そういうのが苦手な人は注意が必要かも。具体的にいうなら、「オッサンの尻など死んでも見たくない」とか、「"チン立て伏せ"という単語でドン引きする」というような方にはちょっと厳しいかも。
特にティーンの少年諸君は、意中のあの娘を誘って、「 "ロックな映画を見る俺、カッコイイだろ"作戦」を企てると、その恋にはある意味でロックな結末が待っているかもしれないので要注意です。
では、物語のあらすじを紹介しましょう。
幼い頃からロックに傾倒するジャック・ブラック演じるJB(そのまんまですが)が、ロックを"悪魔の音楽"として毛嫌いする家族から逃げ出し、そのまま本気で家出してしまうところから映画がスタート。
それから、かなりの時がすぎ(たぶん20年とか、それぐらい)、相変わらずロックで成り上がるために全米を放浪していたJBが、ひょんなことから出会った最高の相棒がカイル・ガス演じるKG。路上でギターを弾いていたKGに惚れ込んだJBは、「コンビを組もう」と持ちかけます。
ところがKGはこれを全力で拒否。これが現実ならここで「ハイ、物語終了」となるところなんだけど、ところがどっこい、家出してまでロックにすべてを捧げているJBはちょっとやそっとでは諦めません。
しつこく食らいついてくるJBのことを最初こそ疎ましく思っていたKGですが、ある出来事がきっかけで二人は心を通じ合わせるようになり、最高のコンビとしてビッグなロックスターを目指していくことになります。
……というところまで見て、なんだ、バカなシーンが多いけど良い話じゃん、と思っていたら、甘かった!
このへんから物語は、名曲を作ろうとするあまりスランプに陥った二人が、手にした者を成功へ導く"運命のピック"を探し求めるというおかしな展開に突入。ピックひとつで名曲ができれば苦労はしないんだけど、この映画でそこにつっこむのは野暮というもの。
そしてここからはもう、ジャック・ブラックとカイル・ガスの真骨頂で、コミカルな動きにジム・キャリーばりの顔芸、そのくせ演奏テクニックは超一流と、あまりのギャップに爆笑させられること間違いなしの展開が待ち受けています。
会場でも集まったお客さん全員が爆笑しながら見ていて、僕もそれが正しい鑑賞方法だと思うなあ。映画館だと爆笑しづらいかもしれないけど、これはぜひ大画面で見てほしい。
また、本作の清々しいまでのバカさ加減が逆にツボに入ったのか、なんと元ニルヴァーナ、現フー・ファイターズのデイヴ・グロールが「仕事選ぼうよ!」と言いたくなる役どころで登場していることもロックファンには見逃せない要素です。これはぜひ自分の目で確かめてくださいね。
これほどまでに無茶だらけの映画だから、ロック野郎ばかりが集結した今回のイベントで盛り上がらないはずがありませんよね。
てなわけで、終始笑いの絶えない試写会となったわけですが、すごかったのは映画本編だけではありません。
本編を3回に分けて上映するという特殊な形式をとった本イベントでは、映画の合間に登場したゲストがまたすごい! サプライズ満載のライブ編は次ページへGO!