永住権のメリットとは
永住権を持っているとどんなメリットがあるのだろうか? まずはアメリカへの出入国が自由であること。もちろん、入国審査の際アメリカへの入国はアメリカ人ブースで、日本では日本人のブースに並べばよいため、入国審査の長蛇の列に並ぶ必要がない。また、州立大学などの場合、留学生料金を払う必要がないため、授業料がなんと約5分の1になる上、学生ビザでは禁止されているアルバイトも自由にすることができる。さらに、アメリカの企業が外国人を雇用する場合、ビザの問題が出てくるため、外国人を採らない企業も多いが、永住権保持者はビザの問題がないので、就職にも有利である。
永住権取得の近道は投資?
さきほどの2~4の永住権取得は申請から換算すると大体2~5年かかる。1と5のみ取得まで約1年と短い。アメリカ人と結婚予定がある人を除いて、ビザを早く取得する方法は5の「投資によるもの」となる。
投資によるビザカテゴリは移民ビザ(EB-5)と非移民ビザ(E-2)がある。EB-5は、「新規事業、再生事業あるいは経営困難に陥っている事業に100万ドル(約1億)を投資して2年以内に10名のアメリカ人従業員を雇用する」ことが条件だ。こう書くと、1億円を掛けた事業なんかできないよ! と思うかもしれない。しかし、これにはパイロットプログラム(期間限定プログラム)が用意されている。パイロットプログラムは「アメリカ移民局が指定した地域センター(Regional Center)内の新規事業、再生事業あるいは経営困難に陥っている事業に50万ドルの投資を行い2年以内に10名のアメリカ人従業員を間接的に雇用する」で、最初の規定よりやや難易度が下がる。
アメリカ移民局が、移民投資家の資産を募っても良いと認めた特定地域(地域センター)は、現在米国内に20カ所以上ある。この特定地域の場合、米政府として雇用の促進をしたいので、"間接的"雇用でも可なのである。間接雇用とは、例えば自分が投資したビルをテナントに貸した場合の、テナント従業員がそれに該当する。つまり、不動産投資という方法になる。一方、非移民ビザのE-2は最低投資金額の目安は20万ドルだが、制限が多いためEB-5の方がはるかに良い。
EB-5とE-2を比べると、EB-5プログラム参加の永住権では必ずしも 自ら事業を運営する必要はないが、E-2だと、必ず自分で運営するという条件がついてくる。また、EB-5では事業経営経験、学歴なども問われず、融資で得た資金でも手続きができ、過去に永住権の申請を却下された人や入国拒否を受けた人でもこの永住権は取得可能だ。
EB-5プログラムの参加資格は、いくつか条件があるが、 そんなEB -5取得に関してアドバイス・紹介をしている投資家セミナーがある。アメリカ弁護士事務所アルビスジャパンも定期的に投資家に向けたセミナーを開催している企業の1つだ。
アメリカ弁護士事務所アルビスジャパンでは、ワシントン州シアトルへの不動産投資(パイロットプログラムでの取得方法)でEB-5を獲得できるように、投資会社アメリカンライフインクと提携している。現在、アメリカンライフインクは日本に支店を持ち、シアトルのダウンタウンに隣接する地域センターに指定されているSODO地区に約60,000坪、総額3億ドルの不動産を所有・管理している。近隣には野球チーム・シアトルマリナーズのホームグラウンド、セイフコ球場やタリーズコーヒーの本社などがあり、新しいファッションビルやホテルが次々と建てられている。2009年夏オープンのコートヤード・マリオットホテルなどもその例だ。現在、アメリカンライフインクでは、新規プロジェクトとして、オフィス・リテール・パーキングなどのフレックスユースオフィスビルの投資者を募っており、投資者は、毎月月収入の70%と、売却時にキャピタルゲイン(不動産譲渡による売却益)の70%を得ることができる。アメリカンライフインクは、総資産4億ドル以上で、負債ゼロのローリスク運営を行なっており、Dun&Bradstreet社信用調査で最もリスクが低いという評価を獲得しているという。現在、アメリカンライフインクを通しての投資によるEB-5永住権の獲得率は100%とのこと。
だが、このEB-5のパイロットプログラムだが、2008年9月で終了予定となっている。延長の可能性も考えられるが、2008年7月の段階でまだ延長されるかどうかは決定していない。もし、中止になった場合、アルビスジャパンでも、100万ドルのEB-5にプログラムを切り替えて案内するのではなく、取得サポートを中止するとのこと。しかし、9月31日までに申請書が移民局に届けばいいので、それほど焦る必要はない。
投資によるビザ取得は、アメリカ永住への1つの選択肢である。その他にもビザや永住権のチョイスはたくさんある。いつかはアメリカに住みたい! と思っている人は、まずはビザについてリサーチし、自分の状況に合ったビザを見つけてみてはいかがだろうか。