往年のファンや、スバルの歴史に初めて触れる若いファンたちの熱い視線を浴びていたのが、「クラシックカーコーナー」だ。シリーズ最終モデルの「スバル360 ヤングSS」(1968~1969年)を初めとする、同社の時代を彩ってきた名車たちが並んでおり、「サンバーライトバン」(1961年~現在)、「スバル1000」(1966年~1969年)、「1300Gバン4WD」(1971年)、「レオーネクーペRX」(1972年)、「アルシオーネVX」(1987年-1991年)が展示されていた。また、戦後間もない頃に開発されたスクーターの「ラビットS-1」(1946年)という非常に珍しい1台も展示されていた。
テクノロジーエリアは「EyeSight」や電気自動車「R1e」
さらに好評を博していたのが、同社の先進技術のデモンストレーションを行った「テクノロジーエリア」。今年5月発売の「レガシー」シリーズ最新モデルから搭載されている運転支援システム「EyeSight」のデモンストレーションや、電気自動車「R1e」の同乗走行などを実施していた。
「EyeSight」は、日立製作所との共同開発で誕生したシステムで、ステレオカメラによる画像認識を中核としている。今回のデモンストレーションでは、大きく5種類ある機能の内、「プリクラッシュセーフティ」が披露された。同機能は、前走車との車間距離が詰まって衝突の危険性が発生した場合、まずドライバーが急ブレーキを踏めば衝突回避が間に合う距離で警告音を発する。それでもブレーキが踏まれない場合は、自動的に強めのブレーキをかけて衝突による被害を最小限にするというもの。衝突を完全に回避してしまうわけではなく、最後には軽くだがぶつかる。なぜあえて衝突させるのかというと、ドライバーがシステムに依存してしまうのを避けるためだという。同機能は時速15km/h以下でも作動し、これは世界初となっている。
筆者は、電気自動車のR1eの同乗走行に加え、特別に運転もさせてもらった。同乗走行では、その加速を体感。半分程度アクセルを踏み込んだだけだそうだが、かなりシートに押しつけられる感覚がある。迫力があり、レースにも十分対応できそうだ。実際のところ、ガソリンエンジン1.5リッター相当の性能だそうで、実用性は十分といえよう。市販される際は、R1ベースではなく、洞爺湖サミットに5台が提供されている「スバル プラグイン ステラ コンセプト」をベースとするそうだ。できる限り早い時期に、それほど高くない価格帯でリリースしてほしいものである。
最新車種の試乗会やミニカーのプレゼントなども
そのほか、「エクシーガ」を初めとする同社の最新ラインアップの公道での試乗会も大人気となっていた。10時のイベントスタートと同時に試乗会1回目の予約が始まったのだが、あっという間に長蛇の列。試乗会は1日4回あり、予約時間も30分ずつ4回用意されていたのだが、毎回長蛇の列ができている状態だった。
さらに、キッズ向けのコーナーや催し物も充実。「スロットカーグランプリコーナー」、「キッズサーキットコーナー」、「子ども安全免許証発行コーナー」、そしてスペシャルステージでは「キャラクターショー」(初日は「仮面ライダーキバ」、2日目は「炎髪神戦隊ゴーオンジャー」)が行われ、キッズたちも楽しんでいた。また、、会場の3ヶ所に同社の新旧の名車をあしらったトレーディングカードが用意されており、3枚すべて集めてインフォメーションコーナーに持って行くと、「フォレスター プルバックミニカー」がほぼ確実に(少なくても初日に関しては終了間際まで品切れはなかった様子)プレゼントされるという太っ腹ぶり。多数の来場者が喜んでミニカーをもらっていた。
同イベントは、このあと年末にかけて全国で開催される。北海道と、中・四国地方が日程と会場が未決定だが、そのほかは以下の表の通り。近くで開催される際は、ぜひ足を運んでみよう。
開催日 | エリア | 開催場所 |
---|---|---|
8/3 | 東北地方 | 宮城総合運動公園グランディ・21第7駐車場 |
8/10 | 九州地方 | 北九州メディアドーム |
9/7 | 関西地方 | 舞洲スポーツアイランド |
9/14 | 北関東地方 | ろまんちっく村 |
10/12 | 中部地方 | 中部国際空港臨時駐車場 |