MXCのPositioning
Press Briefingのお相手は、昨年までCellular Productsを率いてきたSandeep Chennakeshu氏に代わって同部門を統括するTom Deitrich氏(Senior Vice President and General Manager, Cellular Products)。前職はSony Ericsson Mobile CommunicationsのSVP。Freescaleには1年半ほど前にやってきたとか |
そのMXCについて、Press Briefingでもう少し細かい話を聞いてきたので簡単にまとめてみたい。
まずマーケット概況としては、流石にマーケットそのものの伸びは明確に頭打ちになりつつあるが、仔細に見てゆくと通話に変わってデータ通信の伸びが大きくなりつつある、という予測がある。これはMobile Serviceにも言えることで、2006年と2010年を比較した場合、VideoとかLocationといったServiceの伸びは非常に大きく、こうしたマーケットに活路を見出したいという話になっている。これはHandsetに関しても同じで、データ通信の比重が増えるにつれ、今よりも"Smartphones"の比率が高まるとしている。そのSmartphones、基本的にはPersonal DeviceとのConvergenceが進む、というのがトレンドであろうと予測されている。
こうしたマーケット分析の元に、
- 3Gは当然のこと、HSDPA/HSUPAやLTEなどの高速通信に対応し
- Smartphoneを名乗れるだけのアプリケーション性能や描画性能、拡張性を備え
- 低コスト・低消費電力を実現できる
といった機能が今後のマーケットシェアの確保には必須であるとしている。
低コストに関しては、すでに携帯開発コストの大半がソフトウェアに費やされている現状から、いかにソフトウェア開発を低コストに抑えるかという話になりつつあるわけで、その辺りがMXCにおいてもアピールポイントの1つである |
こうした背景の下に、Freescaleは今後のSmartphoneに必要とされる機能を満たすSolutionとしてMXCシリーズを位置づけている。具体的には、Low-TierからHigh-Tier(これが何かは後述)までの製品を構成できる製品ポートフォリオを、4種類のOS別に用意しており、かつ開発ツール類を充実させることで、開発コストの低減とTTMの短縮を実現できる、としている。ここで気になったのはLinuxとandroidの関係であるが、Deitrich氏によればMXCでサポートするのはLinux BSP(Board Support Package)であり、どんなApplication Frameworkが乗るかに関しては基本的に関与しないとの事。なので、あとはベンダがどんなApplication Frameworkを乗せるか次第だという返事であった。