一般的なレビューと順番が逆になってしまった感があるが、次にボディの外観や使用感について触れよう。本体サイズは W281×D256×H32~35mm(標準バッテリー装着時)で、A4サイズよりもやや大きい程度。重量も約1.4kg(標準バッテリー装着時)と一般的な重さだ。軽量バッテリーを選んだり、光学ドライブをなしにしてゼロスピンドル化すれば、1kg前後にまで絞れるかもしれない。
キーボードのキーピッチは、一般ノート並みの17.7mm。ストロークも2.0mm確保されており、確かな手ごたえを感じる。実はこの原稿をEndeavor NA104で書いているのだが、長文を入力しても疲れることはなかった。唯一違和感があるとするなら、左の[Fn]キーと[Ctrl]キーを押し間違える程度。ほかのノートでも同じ配列を採用しているので、取り立てて騒ぐ点でもないだろう。タッチパッドは50mm程度と比較的小さめだが、特に使いにくさを感じることはなかった。
ちなみに、接続端子類は以下のとおり。
本体右側面。個人的な好みだが、USBポートはリア側に配置されているほうが、USBマウスを利用した場合にケーブルがジャマにならなくてすむと思う |
本体左側面。PCカード、IEEE1394、SD/MMC/MS対応メモリカードスロットなど、標準的な構成だ |
ボディ部で唯一気になるのは、フロント側面の傾斜だ。使用時には気にならないのだが、ふたを閉じるとこの部分だけ飛び出しているようにも見える。マグネシウム合金を多用した堅牢なボディは確かに魅力なのだが、本体のデザインがやや無骨で色気に欠けるような気がする。実用性を求めるのであれば、まったく問題ないのではあるが。
中身はどうなの?
筆者のモットーは「空けられるフタは空けてみる」なので、今回もいろいろ空けてみた。まずはHDD部分だ。フタを開けると、耐震カバーに覆われたSSDが現われた。カバーは固いセロファンのような素材で、カバーの複数箇所にスポンジが配置されている。しっかり固定されているので破いてしまわないかドキドキしたが(ちなみに、本機はメーカーからの借り物)、意外にすんなり取り外せた。
カバーを取り外すと、なかから現われたのはSAMSUNGの「MCCOE64G5MPP-0VA」。秋葉原でも人気のSSDで、平均価格11万半ば(2008年6月中旬現在)のシロモノだ。あとでデバイスマネージャーで確認したところ、同製品に間違いなかった。+9万円前後で人気SSDが入手できるなら、実はお買い得ということになる。高いなんて言ってゴメンナサイ。
メモリスロットは1基で、すでに512MBのメモリで埋まっていた。標準搭載メモリは512MBだが、オプションで 1GB/1.5GB/2GBとさまざまなパターンを選べる。ビジネス用途をはじめ、"普段使い"のマシン用として選択肢が十分用意されている。
まとめ
Endeavor NA104は、ビジネス用途としては十分な性能を備えている。標準構成(シングルコアCPU、512MBメモリ、5,400rpm 80GB HDD)では若干心もとないが、メールやインターネット、オフィスソフトを動かす程度なら問題ない。しかし、できればオプションでデュアルコア CPU、1GB以上のメモリ、SSDか7,200rpmのHDDを選びたい。これだけのオプションを加えても合計金額は25万円前後で、他メーカーの店頭モデルよりお得なはずだ。個人向けの高性能ノートを検討している人にも、注目に値するマシンだと言えるだろう。
(高橋量 / デジタル・コンテンツ・パブリッシング)