つぎに、ガジェットマニフェストファイルを作ります。ガジェットマニフェストとは、ガジェットの基本情報をまとめたXML形式のファイルで、ガジェットの登録や起動に必要です。「XML」と聞くと初心者にはなんだか難しい感じもしますが、特に臆する必要はありません。ほかのガジェットのマニフェストをコピーして、必要な箇所をチョイチョイ修正するだけで作れます。ここではまず、下のリストをコピーしてテキストエディター貼り付け、「gadget.xml」というファイル名で保存してください。保存はUTF-8で行います(なお、「メモ帳」で保存する場合は「名前を付けて保存」を選び、 保存画面で「文字コード」を「UTF-8」に指定するとUTF-8でエンコードされます)。本当はもっといろいろ設定内容があるのですが、ここでは動作に必要な最低限の項目だけを残しています。

<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<gadget>
  <name>画像表示</name>
  <version>1.0.0.0</version>
  <hosts>
    <host name="sidebar">
      <base type="HTML" apiVersion="1.0.0" src="index.html" />
      <permissions>full</permissions>
      <platform minPlatformVersion="1.0" />
    </host>
  </hosts>
</gadget>

これでガジェットに必要な3つのファイル、「index.html」と「gadget.xml」、表示する画像ファイルが用意できました。この3つのファイルをZIP形式で圧縮し、できたファイルの拡張子を「gadget」に変更してください。ファイルのアイコンが変わりましたね。これで、ガジェットファイルは完成です。

【図7】ファイルを選択した状態で、右クリックメニューの「送る」→「圧縮(zip形式)フォルダ」をクリック。作成されたZIPファイルの拡張子を「gadget」に変更します

ガジェットをインストールするには、作成したガジェットファイルをダブルクリックします。図8の画面が表示されたら「インストールする」をクリックしましょう。これで、サイドバーにオリジナルがジェットが追加されます。

【図8】ガジェットファイルをダブルクリックしてから、「インストールする」をクリック

【図9】サイドバーに、自作のガジェットが追加されました

ガジェットマニフェストの解説

サイドバーを右クリックして「ガジェットの追加」を選ぶとガジェットギャラリーが開き、システムにインストールされているガジェットが表示されます。そのなかの「画像表示」と表示されたアイコンが、先ほどの自作ガジェットです。ウインドー左下の「詳細を表示する」をクリックすると、ガジェットの名前とバージョンナンバーが表示されます。

【図10】ガジェットの詳細表示。名前とバージョンしか表示されていない

ここで、前ページで作成したガジェットマニフェストファイルを見てみましょう。

<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<gadget>
  <name>画像表示</name>
  <version>1.0.0.0</version>
  <hosts>
    <host name="sidebar">
      <base type="HTML" apiVersion="1.0.0" src="index.html" />
      <permissions>full</permissions>
      <platform minPlatformVersion="1.0" />
    </host>
  </hosts>
</gadget>

もうおわかりだと思いますが、nameタグがガジェットの名前、versionタグがバージョンを表わしています。そして、baseタグのsrcプロパティに、ガジェットとして表示するhtmlファイルが設定されています。ほかのガジェットに比べると情報が少ないのですが、それについてはおいおい説明します。まずは、この項目だけ覚えておきましょう。

ちなみに、ガジェットマニフェストファイルは、フォルダーのルートか「ja-JP」フォルダーに保存しましょう。そのほかのフォルダーに保存すると、ガジェットが登録されないことがあるので注意が必要です。