さらに雑司が谷駅地上を見回すと、新たな道ができそうな空き地が都電に沿って延びていることに気付く。これ、実は明治通りの池袋付近をバイパスする新たな道路の着工前の風景なのだ。東京都建設局によると、副都心線の開通後に順次工事前の状態に戻す「原形復旧」の作業を行い、それに続いて池袋~渋谷間の一部で、歩行者の安全を配慮した歩道整備などの道路拡幅工事、池袋付近の道路「環状5-1号線」(このバイパスのこと)の新設などが行われるという。
これらの整備は道路特定財源などによって開通する副都心線に付随する事業であり、「レールと道路が一緒に整備される1つのモデルを示しているのだなぁ」などと慣れないことを考えていたら、「そろそろホーム集合場所に戻ってください」と広報の方の声が……。
そして再び試乗車に揺られるわけなのだが、ここである疑問がわく。副都心線池袋~渋谷間では、西早稲田と北参道以外、すべて他路線と接続する。北参道付近は都営大江戸線と交差するが、同線とは東新宿で接続している。問題は西早稲田付近だ。そこでは同じ会社の東西線と交差するが、なぜ乗り換え駅を設けなかったのか。その疑問を同社広報にぶつけると、「うーん厳しい質問ですね。いろいろ難しいところがあり……」との言葉の後、「必ずしも路線が交差する部分に駅があるとは限りません」という回答。「東西線利用者は、高田馬場でJR山手線に乗り換えれば池袋・渋谷方面に行けるので接続の必要なし」ということなのだろうか。
新たな観光ルートを勝手に提案
将来、副都心線を経由する南北の相互乗り入れ運転が実現すると、古都・川越と港町・横浜がダイレクトに結ばれることになる。そこで私は思い付いた!! 池袋・新宿・渋谷という一大ショッピングタウンを経由できる副都心線ルートの逆を行く、JR横浜線・八高線・川越線ルートをパッケージした企画切符を販売したらどうかと。往復のどちらかは、丹沢・秩父連山の雄大な眺めと駅弁を楽しみながらのローカル鉄道の旅、残りを最新の直通電車でスマートに駆け抜けつつ買い物もと欲張る……。「『川越・横浜ぐるり切符』を企画したら売れるでしょうね」と広報の方に提案すると、「うーん。多くの他社さんのご了解を得なければならないところもあるので、難しいかもしれませんねえ」とのこと(もしかして、嫌がられてる!?)。
横浜・川越、両方の観光地を巡る旅には、JR横浜線・八高線・川越線を使って丹沢・秩父連山のふもとの町をかすめて行く道のりと、副都心線経由の"メトロポリタン・ルート"の両方を使える「川越・横浜ぐるり切符」で行きたい! 私の妄想はこれからもどんどん膨らんでいきます!! |
私のオリジナルプラン、実現ならずでやや残念な心境ではあるが、皆さんはいよいよ開業する副都心線をエンジョイしてください!