ノートは正統派から変り種までフルラインナップ
台湾製品といえばマザーボードに馴染みがあるが、最近、世界的にはむしろノートパソコンの方が注目されることが多くなってきた。というわけで、MSIブースで見かけたノートパソコンから、注目製品を紹介しよう。
まずは「Wind Notebook」。Atomを搭載する10インチ液晶装備のミニノートで、Wi-Fi Network Deviceというジャンルの製品として出展されていた。OSはWindows XPが動作しており、重量は1.2kg。日本でも発売が計画されているそうで、6月末から7月上旬には店頭に並びそうとのこと。いわゆるNetbookであり、ASUSのEee PCなどの対抗製品と考えられ、価格の方も競合と同程度の低価格帯になるようだ。
同社のゲーミングノートでは、ボタン1つでオーバークロックが可能な「Turbo」ボタンというユニークな機能が記憶に新しいが、今度はボタン1つでダウンクロックし、消費電力を低減させる「Eco」ボタンを搭載する製品が登場している。このEcoボタン、例えばビジネスノートなど、ゲーミングノート以外の同社製品でも積極的に搭載を進めているようで、会場にも早速同機能を備えるいくつかの新製品が出展されていた。
IT業界でもエコは無視できないトピックということで、同社も様々な取り組みを行っているそうだ。モバイルノートやビジネスノートといった"普通のノート"でも、新製品ではEcoボタンを装備するモデルが多かった |
全部入りグラフィックスカードなど、その他の話題
新規格が次々と立ち上がり、多様化著しいグラフィックスカードの出力インタフェースだが、何を選んだらよいのか迷ってしまう"いちユーザー"としてはちょっと困りもの。そこで、というわけなのか同社が出展していたのが"全部入り"グラフィックスカードこと「N9600GT Diamond 2G」だ。GPUにはGeForce 9600 GTを採用する。
"全部入り"の内容は、DisplayPort×1、HDMI×1、DVI×2の豊富な出力端子。それだけでなく、ブラケット部にGPUオーバークロック用の「Turbo」ボタンまで装備する。加えて、マザーボードで採用する「DrMOS」や、低負荷時に冷却ファンを停止する冷却機構「Hybrid Freezer」まで搭載。GeForce 9600 GT狙いであればこれ以上無い1枚だろう。
Atomのおかげか、小型/省電力パソコンも充実している。Wind Board、Wind Notebookに続き、デスクトップPC「Wind PC」も用意されていた。もちろんCPUはAtomで、低消費電力と低コストが最大の特徴だ。消費電力は35W、動作音は30dB以下としている。サイズは300(H)×240(W)×65(D)mmで、電源は65WのACアダプタを利用するそうだ。
最後にMenlowプラットフォームの小型PC「MS-9A06」。POSや工業向けのほか、ゲーミングデバイスとしても売り込むという。ファレスで、CPUにはTDP2.3W、動作周波数1.6GHzのAtom Z530を搭載している。