Microsoftの大きな野望を考えれば、その技術はまだまだ発展途上のステージにあるともいえる。今回のTech・EdのGates氏の基調講演ではいくつか新発表が行われたが、これらは将来の目標達成に向けた構成ピースの1つとなるものだろう。すでに速報でレポートされたIE8とSilverlight 2を含め、ざっくりと紹介していこう。
Internet Explorer 8 Beta 2/Silverlight 2 Beta 2
現在ともにベータ1版が提供されているIE8とSilverlight 2だが、ベータ2の提供時期がアナウンスされた。IE8は20言語を対象に8月、Silverlight 2は今週中のリリースが予定されている。特にSilverlightは同社が標準技術化を急速に進めており、今回のGates氏のラストキーノートスピーチもSilverlightでの配信が行われている。
Microsoft Sync Framework CTP
Sync Frameworkの最新CTPも公開された。正式版は2008年第3四半期のリリースを予定しており、FeedSyncのフルサポートが行われる見込み。またWindows MobileをサポートするSync Framework CTPも同時期でのリリースを予定している。
"Velocity" CTP
「Velocity(開発コード名)」はクラスターやHPC環境でのアクセスを統括し、1つのキャッシュとして動作させるためのプラットフォーム。イン・メモリ上で高速動作し、高可用性を実現する。
"Oslo"の最新アップデート
「Oslo(開発コード名)」は個々の製品というよりも、同社の開発フレームワークを統合する戦略を意味するキーワードだといえる。SQL Server 2008をコアコンポーネントにレポジトリを構成し、Visual Studio/.NET Frameworkの次期バージョン、BizTalk Server、System Centerなどを組み合わせ、ビジュアルモデリングツールによるシステム開発や統合作業を行える。
Visual Studio 2008 extensions for Windows SharePoint Services 3.0 v1.2
SharePoint ServerまたはServicesの機能拡張のためにVisual Studio 2008を利用するエクステンションの最新版。
IBMとの協業
Visual Studio Team System 2008 Database Edition上でIBMのDB2を利用可能にするための仕組みを提供する。