[スキャン]ボタンを押し読み取りが始まると、ScanSnap Managerの「読み取り中」ダイアログが現れる。ここで読み取り済み枚数や設定を確認したり、中止したりできる。
読み取り完了後は、今度はScanSnap Managerの「クイックメニュー」ダイアログが表示される。ここでは、生成したPDFファイルをこの後どう活用するのかを選ぶことになる。フォルダに保存するのか、メールに添付して送信するのか、プリンタで印刷するのか、iPhotoに登録するのかを選択する。ScanSnapでは、これらを総称して「オフィス機能」と呼ばれている。
PDFファイルをプリンタで印刷する。ScanSnapとプリンタとを組み合わせ、カラーコピー機代わりに使う |
PDFファイルを「ピクチャ」フォルダに保存。さらにJPEG画像に変換してiPhotoに登録・表示する |
またクイックメニューは、最も一般的な使用状況を想定して初期設定されている。クイックメニューの設定を任意の内容に変えてスキャンしたい場合は、「読み取りと保存に関する設定」ウィンドウで変更できる(表1)。
また「クイックメニューを使用」モード以外に「読み取り設定モード」があり、「アプリ選択」タブ、また「ファイル形式」タブの「ファイル形式の選択」項目など表1以外の設定もすべてカスタム化できる。
表1: 「読み取りと保存に関する設定」ウィンドウで変更できる項目
保存先フォルダ指定 | ファイル名設定 |
読み取りを両面同時にするか片面のみにするか | 白紙ページの削除 |
継続読み取り機能のON / OFF | 原稿のカラー / 白黒自動判別 |
すべてのページを1つのPDFファイルにまとめるか、 1ページごとに別々のPDFファイルに分けるか |
原稿サイズの自動判別 |
原稿内の文字列の傾きを自動補正するか | 文字をくっきりさせるか |
幅や長さの違う原稿を同時にセットして読み取るか | 読み取り画質 |
ファイルの圧縮率 | 保存するファイルの形式(PDFまたはJPEG) |
「保存先」タブ
「保存先」タブで[ファイル名の設定...]ボタンをクリックすると、日付形式(「yyyy年MM月dd日HH時mm分ss秒」か「yyyyMMddHHmmss」)を使うか、あらかじめ自分で付けた名前に連番を付けていくかを選べる。
「読み取りモード」タブ
読み取り時の画質は、「読み取りモード」タブにある「画質の選択」項目で4段階選べる。高画質にするほどスキャンに時間がかかり、できあがるファイルのサイズが大きくなるので、用途に合わせて画質を選ぼう。これを会得するには多少経験を積む必要がある。
「カラーモードの選択」項目では、原稿がカラーか白黒かを自動判別させずに、あえてカラー原稿を白黒で読み取らせることもできる。このメリットは、ファイルサイズが小さくなる点だ。例えば、原稿内の絵や写真は不要で文字情報だけが必要な時などや、モノクロレーザプリンタで印刷する(モノクロコピー機の代わりにする)ときに使える。
「読み取り面の選択」項目で「両面読み取り」に設定すると、裏表を自動的にスキャンできるのはフラットベッド式にはない利点だ。同じく「読み取りモード」タブにある[オプション...]をクリックし、白紙ページの自動削除を事前に設定しておけば、うっかり片面が白紙の原稿を両面読み取りしてしまっても自動で削除される。また、「継続読み取り機能を有効にします」にチェックを入れると、10枚以上の原稿でも継ぎ足しながらセットすることで途切れずスキャンできる。
「ファイル形式」タブ
保存するファイルの形式は、「ファイル形式」タブの「ファイル形式の選択」で指定する。文字中心のカラー原稿や白黒原稿ならPDF形式が向いているし、絵や写真中心のカラー原稿ならJPEG形式が向いている。例えば、CDジャケットをスキャンしてiTunesにアルバムアートワークとして登録するならJPEG形式で保存する。
「原稿サイズ」タブ
幅や長さが違う、複数のサイズの原稿を同時にセットして読み取るときは、「原稿サイズ」タブにある「原稿サイズの選択」項目で「サイズ自動検出」を選択。また「幅や長さの違う原稿を同時に読み取ります」をチェックしてから、原稿の先端と中心線を揃えて給紙トレイにセットする必要がある。
「ファイルサイズ」タブ
ScanSnapでは、スキャンしたデータをPDF形式またはJEPG形式で保存できるが、このときどちらの形式であれ圧縮して保存を行っている。「読み取りモード」タブの「カラーモードの選択」項目で「自動」か「カラー」を指定した場合に有効になり、 スライドバーを操作することで5段階の圧縮率を指定できる(「モノクロ」の場合は自動設定され変更できない)。圧縮率を高くするほどファイルサイズを小さくしやすいが、スキャン後の圧縮処理に時間がかかる。