--米Google、米SalesforceなどがSaaSを提供しています。企業がSaaSモデルに移動すると現在のリモートアクセスによるセキュリティリスク問題は減少されるといわれています。
我々の価値提案は異なります。
私が思うに、Googleがターゲットとしているのはコンシューマレベルです。われわれはエンタープライズソリューションとして提案します。今日、「Google Apps」を利用している企業はごく少数だと思います。企業にはカスタムアプリケーションがたくさんあり、企業は従業員のモバイル対応を進めるにあたって、自社アプリケーションを安全に利用してほしいと思っています。
Googleのセキュリティレベルを知りませんが、我々のソリューションは非常に安全性が高いものです。ディスクを暗号化し、Check PointのSecureWorkspace技術を利用して作業環境をホストPCから隔離し、さらにはRSAのトークンも利用できるようになりました。このソリューションを実現しているのは、セキュリティ技術です。
最後に、Google Appsは現在、オンラインでしか利用できません。われわれのソリューションはオフラインでも作業ができ、変化を保存し、オンラインになったときに同期するというものです。
アプリケーションをモバイルで利用するという意味では同じですが、技術的には異なります。
最終的にはクラウドコンピューティングのようなモデルが実現し、普及するかもしれませんが、いま現在はまだです。ユーザーはデータを持ち歩き、オフライン/オンラインの両方で作業している状態です。クラウドコンピューティングでも、データセンターは完全とはいえません。万が一支障があった場合でも、ドライブがあればデータは安全です。
--発売予定時期&料金は?
まだ正式に発表しておらず、製品名称も決まっていません。Check Pointと開発している段階で、最初にデモを披露したのは、約1カ月前の米ラスベガスでのCheck Pointイベントです。
今後の予定としては、今年第3四半期にパイロットを開始する計画で、パートナーや顧客を探しているところです。提供開始は第4四半期を見込んでいます。
価格はまったく未定ですが、Cruizerの価格は1GBあたり75ドルです。SecureWorkspaceと合わせて100ドルぐらいでしょうか? これとは別に、管理ソフトウェアはクライアント数によりライセンスを購入することになります。
--どのような導入事例を想定していますか?
企業のモバイルワーカーです。社外でも会社にいるのと同じ感覚で働けます。また、企業弁護士や会計士など、企業のネットワークを使えない人のニーズもあると思います。
我々は、ノートPCを補完するという利用方法も想定しています。ノートPCの管理は、1台当たり5,000~1万ドルともいわれています。このようなドライバがあれば、従業員にノートPCを独自に購入させ、そのノートPCメーカーからハードウェアのサービスを任せ、IT管理者がこのドライバを渡せば作業環境を利用できます。これは、管理とコストを大幅に削減できます。