大きなボディは機能がいっぱい
はじめてS100FSを手に持った印象は、とても大きいということ。ボディの大きさ(レンズ含む)は、133.4(W)×93.6(H)×150.4(D)mm、重量は約918g(本体のみ)。これはかなりの重さだ。たとえばニコンのD60が本体のみで495g。これにニコンのDX ED 18-135mm F3.5-5.6G (385g)を装着すると880gだからだいたい同じになる。そのくらいS100FSは大きいのだ。グリップも同様に大きめだが、形状がよく考えられていて、指をかける窪みがしっくりと手にはまるので、手の小さい筆者でもあまり違和感はなかった。グリップのラバーもいい感じで滑りを止めてくれる。
S100FSの操作系は一眼レフとほとんど同じなので、迷うことなく使える。機能を割り当てた専用ボタンが多く、メニューを呼び出さずサクサク操作できる。ただ、個人的に「手ブレ補正ボタン」と「顔認識ボタン」はあまり使わなかったので、カラーモードである「フィルムシュミレーション」や「ダイナミックレンジ」などに変更できればなおよいと思った。また「ISO感度」と「連写」のボタンは、押しながら十字キーの上下ボタンで設定して、離して決定するという手順になっている。しかしグリップが大きいため、筆者の手では押しながら十字キーの上下は操作しづらく、何度か途中で決定してしまうことがあった。一旦離しても大丈夫なようにするなどしてほしいと思った。
シャッターボタンは半押しまではとても軽く、シャッターを切るときにグッと押し込む感じ。ミラーがないのでレリーズは電子音で知らせてくれる。もちろんミラーショックもなく、とても静かなカメラだ。AF音もブィンッと聞こえるぐらいでかなり小さい。フォーカス速度はコントラスト検出にしてはとても速い。一眼レフの位相差に比べるとそれほど速いわけではないが、使っていて不満を感じることはほとんどなかった。また、コマンドダイヤルのカチカチカチカチというクリック感も気持ちよかった。撮影後のプレビューは、一気に拡大画表示することもできるので、ピント確認も素早くできた。