Platform
最後にプラットフォーム周りの話を、チップセットと絡めてご紹介したい。FSBからPQIに変わり、かつDDR3が3chも出ているから、当然従来とは異なるパッケージとなる。デスクトップ向けのBroomFieldの場合、LGA1366という新しいパッケージが利用される(Photo51)。Socketの構造は良く似ているが、Back Panelで挟み込む形になるのがちょっと異なる点だ(Photo52)。CPU着脱の方法はLGA775の場合と変わらない(Photo53)。CPUクーラーは相変わらずピン留めタイプである(Photo54)。Bloomfield+Tylersburgという構成のReferenceはこんな形(Photo55)であるが、やはりQPIがかなり配線を取るようで6層構造が必須となるようだ(Photo56)。もっとも差はCPUソケットとIOHの周りに集中しており、ICHその他は従来と同じ、と説明されている(Photo57)。
Photo52:これにより、CPUクーラーを独自のBack Panelにネジ留めするサードパーティ品が全滅に近い状態になりそうなのが、かなり懸念されるところ。今度はこのSocketのBack Panelを避けるようなBlacketを作る必要があるわけだが、可能なのだろうか? |
Photo53:こちらは従来通り。 |
Photo54:恐らくアタッチメント("Clip"と書かれているパーツ)の形状が異なるだろうから、LGA775用のものをそのまま流用するわけには行かないだろうが、全体の大きさそのものは従来と大きく変わらないようだ。 |
Photo55:IOHがかなり大きくなるようだが、まぁピン数を考えれば当然かもしれない。この例だとPCIは1スロットだけ出るように見える。 |
さて、チップセットである。従来のMCH/GMHCは、Tylersburg IOHに変わり、ここにICH10/Rが装着される。もっともICH10はICH9とピン互換だそうで、VT-dのサポートその他が追加された以外は従来と変わらないようだ。そのTylersburg、主要な機能はPCI Expressレーン(とICH用のDMI)をQPIに変換してCPUと接続するという事になる。そのPCI Expressであるが、合計で36レーンのPCI Express Gen2が用意される(Photo59)。x16が2つにx4が1つという構成で、x16は2本のx8に変換することも可能だ。実際にこれを使って4本のPCI Express x16スロットを提供する場合、こんな構造(Photo60)になる。また組み合わせられるEthernet Controllerは、Boazmanというコード名で知られたIntel 82567となる(Photo61)。細かいところでは、Intel Turbo Memory 2008では、高速化するアプリケーションの選択などが可能になるようだ(Photo62)。もっともICH10は別にTylersburg専用というわけでなく、まもなく登場するP45/G45などにも利用されるから、ICH以下の特徴はそのままP45/G45プラットフォームの特徴と言い換えても差し支えなく、これがそのままTylersburgにも継承される、と考えるのが正しいだろう。
Photo58:その他の違いは、例えばSATAがポートマルチプライヤに対応したとか、HDDのハードウェア暗号化に対応したなどの機能拡張程度である。 |
Photo59:Gen2のx4ポートが出たのはちょっと興味深い。もっとも今しばらくはGen2対応の製品といえばグラフィックカードしかないから、余り意味はないだろうが。 |