話を元に戻します。"今後の電子辞書の方向性"、1つめは「辞書以外の特徴あるコンテンツ」が含まれているかどうか? です。
このSR-S9000では、TOEIC対策コンテンツが重視されています。TOEIC関連のコンテンツが7つ搭載されていて、ボキャブラリーの訓練、リーディング問題、リスニング問題を本番さながらに受けることができます。リスニング問題の音声がはっきりと再生されるところなど素晴らしいですね。
具体的には、「TOEICテスト ボキャブラリー」「TOEICテスト イディオム」というコンテンツでは、数百におよぶ重要語やイディオムを単語と例文の音声付きで確認できます。「新TOEICテスト ハイパー模試」では2006年から導入された新形式のTOEICに対応した模擬試験のPART 7を除く3回分が収録されています。3回の模試を繰り返し練習することで、かなりの対策になると思います。さらに「リーディング・タイムトライアル(PartV編)」は1問20秒の時間制限でPART 5の穴埋め問題を解きます。時間に追われて解くTOEICの雰囲気を体験できますよ。リスニングパートもPART2のタイムトライアルが入っています。
さらに、「クイズで学ぶTOEICテスト必須単語304」「チャンツで学ぶTOEICテスト必須単語336Words」で、ボキャブラリをさらに確かなものにしましょう。チャンツとはリズムに乗って歌いながら単語を覚えていくというもので、電子辞書としては異色ですが、楽しいです。最後に、「9コマまんがで楽しむ英語 - 笑うコマ単」という漫画仕立てのコンテンツは基本的な単語が取り上げられていますが、息抜きに眺めてみるのによいと思います。
このようなTOEIC関連コンテンツの充実ぶりに加えて、「史上最強のSPI2対策ドリル」という、就職試験で行われる適正検査のためのドリルと、「一般常識速習ドリル」が入っているのですが、これらのコンテンツから、このSR-S9000が大学生をターゲットにしていることがわかります。