中国全体で50のネット家計簿が機能

ネット家計簿と一口で言っても、今では数が多く、バラエティに富んでいる。筆者が調べたところでも70個あまりのサイトがあるが、中国最大のネット家計簿である「財客在線」の創業者・田克山氏によれば、今年2月上旬の時点で50個前後が機能しているという。

財客在線は2006年2月10日にアップロードされた、中国で2番目に現れたネット家計簿だ。現在、1日の平均PV数は5万以上で、数あるネット家計簿のなかで最高レベル。1日の新規登録会員数が500人前後で、登録会員総数が2万人超。活発な活動を続けている会員がうち1割前後とされる。

さらに、CCTV(中国中央電視台)の2チャンネル(経済チャンネル)で財客在線の創業ストーリーや現状が報道されたことが大きく影響し、2月13日の1日の新規登録会員は1,000人を突破し、過去最高記録をマークした。また、2月初めに、財客在線は中国ECサイト大手の阿里巴巴と戦略的なパートナー関係を締結し、阿里巴巴がネット家計簿分野で持つ唯一の戦略的なパートナーとなっている。

登録会員で最も多いのは20代の若者

前出の田氏によると、財客在線の登録会員の8割が1975年から85年までに生まれた若者で、22才から30才までの年齢層が最も多く、うち半分が月光族とみられる。財客在線の主な収入源はオンライン広告で、ネット家計簿サービスは無料でユーザーに提供している。

ユーザー登録希望者が財客在線のサイトを利用する際に、特別なソフトウェアは必要ないし、登録続きも簡単だ。登録データ自身のセキュリティは確保され、自動記帳サービスを受けられる。ユーザーは、サイト上で統計分析、データエクスポート、家族や友人との共同記帳や、データシェアリングなどができる。