Antecといえば、まずは電源メーカー、そして次にはケースのメーカーとしての顔が挙げられる。同社のケースメーカーとしての側面を見ると、どちらかといえば高級なケースをリリースしているメーカーだ。当然、価格帯もある程度高いのだが、これが多くのショップブランドPCに採用されるほど人気が高い。今回はそんな同社のATXケース「Antec Solo」「Antec Solo White」をチェックしてみよう。
拡張性、メンテナンス性、デザイン、静音性、今どきのPCケースに要求されるもの
PCにおいてケースとは、パーツを格納する容器であり拡張性とメンテナンス性が大事。そして同時にPCの外観を決定する「顔」ともいうべきものでありデザイン性も重視されてきた。そして今では、その製品選びのポイントとして静音性能も要求されている。
まず外観デザインから見ていこう。奇抜なデザインの製品も登場しているPCケースだが、Soloは従来からのボックス型。基本に忠実な進化型といえる。Soloシリーズにはブラックの「Solo」、ホワイトの「Solo White」がラインアップされている。フロントベゼルはどちらもシルバー。その他の部分がブラックまたはホワイトというような色分けだ。なお、オプションとして交換用フロントパネルも販売されている。交換パネルもベースはシルバーだが、エッジ部分にポップなカラーのラインが入りイメージを一新できる。外装表面はブラック、ホワイトとも、光沢のある塗装が施されている。ブラックのSoloでいえばいわゆるピアノブラックと呼ぶ色合い。派手すぎもせず、それでいて自己主張もある。
外部からアクセスできるベイは、5インチベイ×4基。うち1基は3.5インチと共用になっている。また、フロントに搭載されたポートは、USB2.0×2、オーディオ入出力、IEEE1394a×1。最近のPCケースでは標準的なポートと数だ。ちょうど電源・リセットスイッチの延長線上にこれらが配置されている。
吸気スリットの位置を確認しておこう。先の写真にもあるとおり、フロントに吸気用の穴は見あたらない。吸気スリットが搭載されているのはフロントパネルの下部と両側面。フロント面から直接吸気をする場合、内部のノイズがスリットから筒抜けになるのだが、Soloの場合、こうして真正面を避けることで内部ノイズが前面から逃げることを最小に抑えている。