DTXの生存を確認!
DTXフォームファクタと聞いて、すぐに思い出せた方はよほどのマニアだろう。こちらの記事にあるように、昨年のCeBITで製品が公開された新フォームファクタなのだが、以降はそもそも提唱元のAMDですら、その存在を表立ってはアピールしなくなってきてしまっている。さて、今回のCeBITではどうかというと、やはりDTXは確認できなかったものの、その小型版であるMini-DTXの製品は出展を確認することができた。
DFIのMini-DTXマザーボード「CA230-BF」は、Mini-DTXである以上に、搭載チップセットが特徴となっている。前述のCantigaことIntel GM45+ICH9Mを搭載しているのだ。「AMDのフォームファクタにIntelの未発表チップセットというのも妙な組み合わせですな」とブース担当者に話しかけると、「小さいのにいっぱい拡張できるからきっと人気出るよ(笑)」とのお答え。確かに拡張スロットはPCIe x16、PCIe x1、PCIとMini-DTXの特徴を活かし豊富なのだが、例えばグラフィックスカードなどを挿そうとすれば確実にマザーボードからハミ出てしまうだろう。
しかしながら、どこを探しても、Mini-DTXはおろかDTXでさえも、マッチする"PCケース"が発見できなかったのが残念なところ。まぁ入れようとすればATX系のケースに入らないこともないのだが……。
DTXに関連して……というわけでもないが、BTXの生存も確認した。ともにECSが出展していた製品で、左写真がIntel X38搭載のBTX「X38T-GB」、右写真がIntel G31搭載のマイクロBTX「G31T-LN」。どうやら本体メーカーなどからの需要がまだ残っているそうで、どちらも割と新しめのチップセットを搭載している |
拡張性といえば、Albatronが出展していたMini-ITXマザーボード「PI965」もなかなかの製品。拡張スロットとして、PCI Express x16とMini PCIスロットを1本づつ備えている。チップセットはIntel GME965+ICH8で、FSB800をサポートし、メモリはDDR2 667対応のSO-DIMMスロットを2本。ほか、2系統のGigabitEthenet、RAID対応SATAポート、8ch HDオーディオなど。
価格はAMD 690Gを搭載する同社「KI690-AM2」よりもちょっと高いくらいだそうだ。ブース担当者によれば、「Mini-ITXなのにハイエンドゲーマーでも満足できる製品」だそうで、また、「日本人は小さいの好きだし喜んでもらえるはず」として日本での発売も考えているのだそうだ。
ただまぁ前述のCA230-BFと同じ問題として、ハイエンドのグラフィックスカードなど挿そうものなら確実にハミ出てしまう。小型ケースにはまず入らなくなってしまうため、そもそもMini-ITXサイズのメリットが……。