ママも笑顔になるフードエリア
さて一方で、ボクやパパに連れてこられた(?)ママや、女子グループたちが喜ぶ企画も目立っていたので紹介したい。切り口はズバリ、「食」だ。東京メトロのスタッフたちによる本格的なフードコートの展開や、社食の一般公開が密かに人気を集めていた。中でも特に、社食の開放に注目したい。東京メトロの車両を整備する男性諸君が集う社食。「一体中はどうなってるんだ? 」と興味津々で中に入ってみると……。
社食には、昭和の空気が漂っていた。一時代前の国立大学の学食という雰囲気だ。入口には食券チケットを手で売るおじちゃんとおばちゃんが、"年に1度の一般客"を笑顔で迎えてくれた。「いつもこうやって食券を販売するんですか」と聞くと、「給料から引き落としだから、いつもはこういうのはやらないよ」とおじちゃん。「14:00時点での売り上げは? 」との質問には、「うーん、今のところ170万(円)かな。200万(円)が目標だったけどいくかどうか」と笑って見せた。おぉ……。社食、ヤル気満々です。
とりあえず、カレーを食べながら眼下に広がる鉄道ヤード風景を楽しむ。うーむ、これは家族みんなが楽しめる場所だ。もちろん家族ばかりではない。若い男女や女子グループが、まるで学食にいるかのようにリラックスした時間を過ごしていた。
今回の基地イベントを通して感じたのは、鉄道会社の親近感だ。その雰囲気は、冒頭で述べたとおりまさに昭和の"バザー"である。家族みんながリラックスして楽しめるプログラムが随所に展開されている。鉄道イベントはもはやマニアだけの祭りじゃない。それを証明するのが、ママたちを含む女性の数だ。純粋な女子のみのグループやカップル、男女数名でワイワイと楽しんでいるグループなど、いたるところで女性の存在が確認できた。こんなにも鉄道イベントは、女性に浸透していたのである。
今後も東京メトロや鉄道各社で様々なイベントが予定されている。「そんなのマニアのイベントじゃない」と敬遠してしまうのはもったいないぞ。意外にも年齢や男女を問わず楽しめる。まずはお近くのイベントに足を運んでみてはいかが?