今週の話題は良くも悪くも「GeForce 9600 GT」一色。とにかく製品の種類が多いので、どの店も販売スペースを広く使わざるを得ない状況だ。

店頭にはGeForce 9600 GTがずらり(T-ZONE PC DIY SHOP)

しかしお客さんの反応はというと、「鈍い」というのが共通した感想。ミドルレンジの製品としてはこれまでにない高い性能を持つものの、もう少しお金を出せばハイエンドクラスの8800 GTが買えてしまう(モデルによってはすでに8800 GTの方が安い場合も)、というのが理由の1つかもしれない。

売れ筋となるか? 9600 GT

詳しくはこちらのレビュー記事ニュース記事を参照して欲しいが、まずはこのGeForce 9600 GTについて、ざっとおさらいをしておきたい。

NVIDIAのデスクトップ向けGPUのラインナップは、現在最上位モデルが8800 Ultraで、以下GTX、GTS、GTと8800シリーズが続く。それから8600 GTS/GTになるが、同社の資料によると、9600 GTは従来の8800シリーズと8600シリーズの間に入る形になるようで、製品の価格帯は169~189ドルを想定している。

型番は9000番台に上がったが、アーキテクチャ的には従来のG92コアと同様とされており、ATI(AMD)がすでにサポートしているDirectX 10.1への対応は見送られている。ストリームプロセッサ数は64基と、8800 GTから半減しているものの、8600 GTSから見れば倍増。さらにメモリインタフェースが256bitになっているのも見逃せないポイントだ。標準のコアクロックは650MHz、シェーダクロックは1.625GHz、メモリクロックは900MHz。

今回の取材で発売が確認できたのは、12社16モデルの製品。基本的にリファレンスデザイン準拠の製品が多いが、今回の特徴は、オーバークロックモデルも多いことだろう。特にMSI・GALAXY・ZOTACなどは、リファレンスより先にOCモデルのみを投入してきているのが面白いところだ。ちなみに、MSIとGALAXYは早くもオリジナルクーラーの搭載モデルであり、リファレンスカードと違ってどちらも2スロット厚の製品になっている。

MSIの「N9600GT-T2D512J-OC」(コアクロックは700MHz)

オリジナルファンで2スロット厚に。静音性も謳っている

こちらもオリジナルファン搭載のGALAXY(同675MHz)

ZOTACもOCモデルだが(同675MHz)、こちらは1スロット厚

価格差は8,000円程度と大きめ

まだ発売直後のため、売れ筋については良く見えてこないが、ショップのスタッフからは「安いモデルかOCモデルが売れるのでは」「オリジナルファン搭載でしかも安いGALAXYに注目」などの声が聞こえていた。定格モデルながら、ドスパラ秋葉原本店に入荷したECSの製品は21,980円と安く、価格重視であれば要チェックだ。

ECSの「9600GT-512MX」

同店は「最安」を謳っていた

またT-ZONE PC DIY SHOPではLeadtek製品とGIGABYTE製品のフェアを実施中で、どちらも表示価格からは6%オフ。GIGABYTEの9600 GTは23,680円だったので、販売価格は実質22,260円とこちらも安い。

各社製品の価格は以下の通り。

Leadtek ノーマル版 24500円~27000円前後
OC版(720MHz) 26500円~29000円前後
Inno3D ノーマル版 22500円~23000円前後
HDMI付き 23000円~24000円前後
OC版(700MHz) 24000円~25000円前後
XFX ノーマル版 23500円前後
OC版(700MHz) 26000円前後
MSI OC版(700MHz) 25000円~26000円前後
GALAXY OC版(675MHz) 23000円~24000円前後
ZOTAC OC版(675MHz) 24500円~25000円前後
ECS ノーマル版 21980円
玄人志向 ノーマル版 23500円前後
GIGABYTE ノーマル版 23000円~24000円前後
Albatron ノーマル版 24000円~25000円前後
ASUSTeK ノーマル版 29000円前後
ELSA ノーマル版 28500円~30000円前後

LeadtekのOCモデル

Inno3DのOCモデル

XFXのOCモデル

玄人志向

GIGABYTE

Albatron

ASUSTeK

ELSA