あなたは、メイドカフェをご存知だろうか。缶コーヒーSUNTORY BOSSのテレビCM「宇宙人ジョーンズ・秋葉原」篇で、ハリウッド俳優のトミー・リー・ジョーンズ扮する宇宙人が訪れ萌えている、あのメイドカフェである。メイドカフェとは、一体どんなところで、そこで働くウェイトレスさん(お給仕するメイドさん)とそのお仕事とは、どのようなものなのだろうか? その実態を知るべく、我々は秋葉原の老舗メイドカフェのひとつ、「@home cafe(あっとほぉ~むかふぇ)」さんを訪ねた。

出迎えてくれたのは、同カフェで日々お給仕にいそしむかたわら、アイドル活動もなさっており、今やテレビ・ラジオ・新聞・雑誌に引っ張りだこというトップメイドル"hitomi"さんである。彼女の口から、我々は、数々の貴重な証言を聞くことができた。

hitomiさん

――まずは、hitomiさんのプロフィールからうかがえますか。

「はい。お花畑のチューリップの中に住んでいて、血液型はハート型。お誕生日は10月5日の永遠の17歳です!」

――ずいぶんメルヘンなプロフィールなんですね(笑)。このお店で働いて……いや、お給仕なさっているメイドさんたちは、皆さん、そういったプロフィールをお持ちの方たちなんですか?

「そうですね、メイドさんによっては、メイド王国からきた子とか、あと、ドラキュラのお城に住んでる子とか、不思議の国から来た子とか、いろんなところから来た子がいます」

――そういうところから、どうやって、この秋葉原に通ってらっしゃるんでしょう?

「わたしの場合は、てんとう虫の車に乗ったり、綿毛につかまって来てます(笑)」

――なるほど(笑)。ところで、今お話をうかがっているのは、@home cafeさんの本店下店(ほんてんしたてん)さんなんですが、@home cafeさんは、ほかにもお店を展開されてるわけですね。

「はい、そうなんですよ。@home cafe本店、@home cafeドンキ店、そして、この@home cafe本店下店と、あとフレンチスタイルメイドさんの格好ではなくて、和装をしたメイドさんがいる@home cafe華(はな)というお店もあります」

@ほぉ~むcafe華の美夜さん(左)・さおりさん(右)

@ほぉ~むcafe本店下店のすみれさん(左)・えいさん(中央)・エヴァさん(右)

@home cafe華のメニューのひとつ、「お月見ケーキ」。600円

同「@抹茶」。800円

同「とり重風呂敷包み」。1,000円

同「ソフトあんみつ」。700円

@home cafe華の「お食事」メニュー

こちらも@home cafe華の「お遊戯」メニュー

――それらのお店の開店・閉店時刻は、同じなんですか?

「現在は共通ではないので、ご帰宅いただける際には、ぜひHPのほうを……」

――そちらを参照すれば、一般のお店のテーブルチャージ料にあたるご帰宅料が、全席60分制で500円だということも確認できるわけですね」

「はい、そうです」

――いくつかお店があるということは、60分でひとつのお店を出たご主人様が、その後、べつのお店に行かれたりすることも……。

「うれしいことに、そうなんですっ! @home cafeをはしごなさる常連のご主人様も大勢いらっしゃいます。それぞれのお店にべつのメイドさんがいますから、退屈しません」

――ちなみに、さっきからお話にも出ていますが、一般のお店では従業員の方がいらして、そこに「お客様が来店される」と言いますが、こちらではべつな言い方をなさっているわけですね。

「メイドカフェではお店というよりは、ご主人様、お嬢様たちのもうひとつのお家みたいな感じで、わたしたちがそこにお仕えするメイド、そしてご主人様が帰っていらした時に『おかえりなさいませ』とお出迎えしてですね、ご主人様たちにとっても楽しい時間をご提供するというのがお仕事なんです。ですから『ご来店』のことを『ご帰宅』と言ったりですね、あと『お客様』のことを『ご主人様』『お嬢様』とか、『お嬢ちゃま』『お坊ちゃま』とお呼びしたりします」

――ほかにも、言葉で気をつけている点とかはありますか?

「そうですね、やっぱりわたしたちはメイドなので、いつでも敬語を使ったりして、ご主人様のほうが目線が上になるように、楽しい時間を過ごしていただけるよう心がけています」