「書けまっせ!!PDF3」の機能と特徴
アンテナハウスから、販売されている「書けまっせ!!PDF3」について、そのユニークな機能と実用例について紹介したい。一言でいってしまえば、PC上でPDFを紙のように扱えるようになる。PDFのデータ上に、文字、自由曲線、画像などをカンタンに書き込んだり、貼り込んだりできるのである。PDFは、Webなどでも配布用に使われることが多い。ビューワーもアドビシ ステムズから、Adobe Reader(さらにはブラウザ用のプラグインも)が無償で提供されており、PDFの内容を表示・印刷するには、不都合はないであろう。いったん作成されたPDFは、その内容や体裁を変更することはほぼできない。配布用の媒体として、変更されにくいというのは安心であるが、二次利用しにくいという欠点もある。そんな欠点を克服するのが「書けまっせ!!PDF3」である。
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「書けまっせ!!PDF3」
製品 「書けまっせ!!PDF3」 価格 スタンダード版(7,980円) / プロフェッショナル版(13,440円) 対応OS Windows 2000 / XP / Vista(64ビット版を含む) Webサイト http://www.antenna.co.jp/kpd/
具体的には以下のような機能がある。
- PDF上にテキストボックスを作成し、文字の大きさ、フォント、色を文字単位で設定可能。さらに、テキストボックス内のスタイル調整も可能。
- テキストボックスに、背景色や囲み罫などを設定可能。
- 罫線で囲まれた矩形を自動認識してテキストボックスを作成(画像の罫線は認識できない)。
- 直線、矢印、円(楕円)、四角形、チェックマークといった図形や自由曲線を入力・形を変更可能。
- 日付印、認印を作成可能(印影は背景文字を透過)。
- 修正テープで不要な部分を隠す。
- 入力枠に計算機能を設定可能(プロフェッショナル版のみ)。
「書けまっせ!!PDF3」には、プロフェッショナル版とスタンダード版があり、機能などが異なるので、目的にあわせ必要なバージョンを選択してほしい。機能の違いについては、表1にまとめた。
表1 プロッフェショナル版とスタンダード版の違い
「書けまっせ!!PDF3」の主な機能 | プロフェッショナル | スタンダード |
---|---|---|
新しいテキスト入力コントロール | ○ | ○ |
ドラッグ&ドロップで画像貼り付け | ○ | ○ |
用紙PDF(下地)の回転機能 | ○ | ○ |
用紙PDF(下地)の差し替え | ○ | ○ |
スキャナから読み込む | ○ | × |
画像を用紙PDF(下地)として読み込む | ○ | × |
自由曲線 | ○ | ○ |
認印・日付印などの印鑑機能 | ○ | ○ |
データトレー | ○ | ○ |
日付などの表示形式 | ○ | ○ |
計算式と関数 | ○ | × |
エクセル・CSVから差し込み | ○ | × |
コマンドラインでの操作(バッチ処理対応) | ○ | × |
「書けまっせ!!PDF3」では、従来のバージョンから大きく改良が施されている。独自のテキストコントロールと印刷ライブラリである。この2つの機能により、見たままの入力や出力の高速化が実現されている。本稿では、プロッフェショナル版でその機能を紹介するが、スタンダード版でも可能な範囲でその実行例を紹介したい。