マルチタスク環境により音楽再生操作が常時可能

N95の特徴のひとつが優れたメディアプレイヤー機能である。他の作業をしているときも本体上部(横方向にしているときは本体右)の音楽再生ボタンを操作することで即座に音楽プレイヤーのコントロールが可能だ。これはN95がS60搭載スマートフォンであるため、全てのアプリケーションがマルチタスクで動作し、アクティブなアプリをユーザーが自由に切り替えられるからである。たとえばメールを書いたりWebブラウジングをしている最中でも、音楽再生ボタンを操作することで曲の再生や一時停止などが自在にできるのだ。

マルチメディアメニューではメディア再生関連アイコンのみが表示される。なお本体右の音楽再生キーは画面のメニューとは無関係に独立して操作できる

また待ち受け画面時にディスプレイ部分を下にスライドするか、選択キー右のマルチメディアキーを押すことで、メディア関連の各種アプリケーションアイコンが並んだ「マルチメディアメニュー」が表示される。写真やビデオの閲覧、Webブラウザ、インターネットラジオやゲームなどにワンタッチでアクセスできるのは便利だろう。もちろん本体のメニューキーを押すことでアイコンやフォルダが表示されるので、そこから各アプリケーションを起動することもできる。

こちらはメニューキーを押した画面。画面構成はS60の標準のものだ。なおバックグラウンドで起動中のアプリケーションアイコン右上には、起動中を示す半円矢印の小さい印が表示される

カールツァイス製500万画素カメラユニットを搭載

本体背面で目を引くのは「Carl Zeiss」と表記されたデジタルカメラである。同じカールツァイス製カメラユニットを搭載したN73よりも解像度が上がり500万画素となった。またレスポンスも改善されており、カメラの起動やオートフォーカスのピントを合わせ時間などがN73よりも速く、キビキビした動きをしている。さらに動画の録画画質もN73のCIF(352×288)/15fpsからVGA(640×480)/30fpsへと大きく引き上げられている(ファイルフォーマットはMPEG-4)。小型化されたレンズカバーはカメラ上部に位置し、N73同様にカバーを開くだけで即座にカメラを起動させることができる。

背面にはカールツアイス製の500万画素カメラユニットを備える。レンズカバーは手動式

さてNseriesはインターネットサービスとの連携にも優れているが、そのひとつが「シェアオンライン」機能だ。内蔵カメラで撮影した画像をそのままダイレクトにオンラインアルバムやブログなどにアップすることができる。あらかじめFlickrなど対応するサービスのユーザーIDとパスワードを保存しておけば、写真アップロード時にそれぞれのサービスに自動ログインしてくれる。しかもN95はこの機能が強化され、撮影後の写真アップロードはわずか1クリックするだけで行える。ブログやSNSを利用している人にはうれしい機能だろう。

対応するオンラインアルバムサービスなどに1クリックで写真をアップロードできる「シェアオンライン」機能に対応

市販のヘッドフォンの利用やTV画面への出力も可能

本体の左側面には3.5mm端子のステレオミニジャックが用意されている。Nokia専用端子ではなく家電店で容易に購入できる標準のステレオミニジャックのため、スタイルを気にする人や音質に拘りたい人などは自分の好みのヘッドフォンを自由に利用することができるわけだ。ただし通話する際はマイク機能のあるヘッドセット(付属品など)を利用する必要がある。

本体左側面には3.5mmステレオミニジャックを備える

市販のヘッドフォンなども利用可能だ

この端子には付属するビデオ出力ケーブルを接続することもできる。テレビなどのビデオ入力端子に接続することで、N95の液晶画面表示を大きな画面に映し出すことができるのだ。写真やビデオの再生画面(動画)だけではなくN95の全ての画面を表示できるため、Webページやメール画面をTVで閲覧する、といった面白い使い方もできる。

付属wのTV接続ケーブルもこの端子に接続する

TVの大画面にN95の表示を映し出すことが可能だ