出品者もオークショニアも壇上にあがってアピール!
さて、実際の3Dオークション参加のしくみはこうだ。
出展者:
Webサイトから出展登録(アバター名、本名、メール、住所、連絡先、商品説明、画像)。その後、同社から連絡、出展手続き。
落札者:
Webサイトから参加登録(アバター名、本名、メール)。その後、参加可否の連絡を受け取り、当日、専用グループに入る(グループメンバーだけがオークション会場に入場できる)。専用のHUD(ヘッドアップ・ディスプレー)を装着。オークションスタート後に、会場内のスクリーンに映し出される出展商品を入札していく。入札者が一人となったところで落札となる。
第1回の3D-オークションでは、予想以上の白熱した展開となった。20:30頃から会場入りが始まり、来場者たちは、「Auction」SIM(島)の見学や花火を楽しんだ後、お互いの挨拶やおしゃべりを楽しんだ。それが一通りおさまるとオークションがスタート。女性アバターたちの衣装が非常に綺麗で、会場中が一様にざわめいたという場面もあるなどリアルに負けない臨場感。オークションの最中には、出品者が自ら壇上にあがりアピールしたり、オークショニアのNeko氏が自ら出品物のバイクに乗って宣伝したりと約2時間、盛り上がった。こういったところは、バーチャルならではの楽しみ方、盛り上がり方ではないだろうか。コンエ氏は、「仮想現実空間におけるeコマースの可能性を切り開いた歴史的な瞬間になったと思います」とコメントする。12月25日には、21日当日の売上金全額をユニセフに寄付した。
2008年最初のオークションは、1月中に開催予定。パネル型のオークションもSIMに常設していく予定だが、こちらはコストも安く、かなり相当数の品物を扱えるとしている。今後のビジネス収益としては、仲介手数料、企業広告が主な収入源となり、eBay、Yahoo!オークションなどと同様のものを想定しているそうだ。「将来的にはSkypeとの接続も考えています。落札代行者として、セカンドライフにインしていない人も電話から参加できるようにしたい」とコンエ氏。リアル&バーチャルオークションが実現する日はそう遠くなさそうだ。
「3Dインターネット」の可能性を探る
とかく流行る、流行らないといった目先の話題ばかりが取り上げられるセカンドライフだが、インターネットの次のフェーズとしての「3Dインターネット」の可能性について、こうした新しい試みにこそ注目していくべきではないだろうか。