NTTレゾナント ポータル事業本部マーケティング部門の渡井幸太郎氏 |
次に、ポータルサイト・gooを運営するNTTレゾナントからポータル事業本部マーケティング部門の渡井幸太郎氏が、検索キーワードやブログの動向からWindows Mobileスマートフォンの2007年を振り返った。
初代W-ZERO3が2005年12月に発売され、Windowsケータイの実質的な初年度だった2006年は、検索サイトのAsk.jpとテクノラティにおいてブログ検索キーワードの年間1位が「W-ZERO3」だったという。ここで渡井氏は、2007年のgooウェブ検索で「AQUOSケータイ」「おサイフケータイ」「ワンセグケータイ」「Windowsケータイ」の4キーワードのうち、最も多く検索されたのはどれか、というクイズを出した。正解はWindowsケータイで、以下AQUOSケータイ、おサイフケータイ、ワンセグケータイと続いている。
特に検索が多い時期を見てみると、新機種の発表があったときに検索数が大きく増加しているが、中でもNTTドコモから来年発売の「F1100」(富士通製)・「HT1100」(HTC製)が発表されたときには特に多数の検索があり、最も多数の加入者を擁する携帯電話会社がWindowsケータイ参入を表明したことが大きな反響を呼んだことを示している。また、スマートフォンは製品が発表されたときに盛り上がるだけでなく、発表以降も継続的に多くのエントリが書かれており、Advanced/W-ZERO3 [es]の発表から3カ月間のブログ記事数(gooブログ検索による)は、NTTドコモの904iシリーズが発表されてからのそれと比較して1.79倍だったという。Windows Mobile搭載スマートフォンがインターネットユーザー、特にブロガーから高い関心を集めていることがわかる。
904iシリーズよりもブログでは反響の大きいAdvanced/W-ZERO3 [es] |
発表・発売時以外も継続して書き込みがあるのが特徴。11月末に急な件数の伸びがあるが、これはブロガー向けのアフィリエイトキャンペーンがあったため |
マイクロソフト モバイル&エンベデッドデバイス本部 エグゼクティブプロダクトマネージャの石川大路氏は、当初はデジタル機器のファンに注目されていたWindows Mobileが、2年経ってより幅広い層から注目されるようになってきたと話す。それにあわせて、当初W-ZERO3のようなスライドキーボード型が主流だった機器の形状も、より一般の携帯電話に近いスタイルの機種も登場するなど、さまざまなバリエーションが生まれてきた。場所を選ばずPC向けサイトにアクセスしたり、PCとモバイルで同一のメールボックスにアクセスしたり、携帯電話とPCを連携させたりといった、携帯電話の新しい使い方が浸透しつつあるが、Windows Mobileがこういった動きをリードできたのではないかと振り返る。
また、同社で携帯電話・組み込み向けの事業を統括するモバイル&エンベデッドデバイス本部長の梅田成二氏は、今年AppleによるiPhoneの発売や、Googleらによる携帯電話向けソフトウェアプラットフォームの発表があったことを受けて、「来年から再来年にかけてはさらに『○○フォン』がいろいろ出てくると思う。それが『i』なのか『G』なのかは分からないが、我々も負けないように商品力をどんどん強化していきたい」と話し、ライバルの登場でスマートフォン市場全体が盛り上がりを見せていることを歓迎しながら、今後もWindows Mobileに新しい機能を積極的に取り入れたいとの意向を示した。
マイクロソフト モバイル&エンベデッドデバイス本部長の梅田成二氏 |
同本部 エグゼクティブプロダクトマネージャの石川大路氏 |