一方、HSDPAおよびWiBroの認知度は、「まったく知らない」を除いた回答を合わせると、それぞれ38.6%、46.9%だった。

形態別の無線インターネットについて、その認知度を調べた結果。HSDPA、WiBroともに半分以上の人が「まったく知らない」状態だ

現在HSDPAをサービスしているのはSK TelecomとKTF、WiBroをサービスしているのはSK Telecomと固定通信会社のKTだ。

HSDPAは現在、加入者数でトップを走るKTFの加入者が200万人を超えている(9月末時点)が、WiBroは7万人を少し超えた程度(10月中旬時点)となっている。それでもWiBroの方が認知度が高いのは、やはりニュースでも大々的に報じられたモバイルWiMAXのIMT-2000採択効果かもしれない。またHSDPAはSK Telecomが「T 3G+」、KTFが「SHOW」というネーミングでそれぞれサービスをしているので、それがHSDPAだと分かりにくい可能性もある。

広帯域無線インターネットを利用するにあたっては、料金や安定性を考慮する人がもっとも多いようだ。最近1年以内に広帯域無線インターネットを利用した人に、これを利用する際最も考慮した事項(複数回答)を尋ねたところ、「サービス利用料金」が60%近くを占めた。

最近1年以内に広帯域無線インターネットを利用した人に対し、広帯域無線インターネットを選択する際、考慮した事項を尋ねた結果(複数回答、単位:%)。料金面や接続の安定性などを最も考慮するようだ

また、利用意向を調べた前ページの表を見ると、広帯域無線インターネットに関しては、今後利用したいと考えている人も37.3%で、半分にも達していない。HSDPAは全国サービスも可能になっているが、通信料が高いというイメージが残っている。WiBroは逆にエリア展開が不足しており、いまだソウルほか主要都市でしか利用できないという弱点がある。またサービス開始から約1年と数カ月しか経っておらず、利用するのに不安感を感じたり、特に必要性を感じなかったりする人もいるだろう。

広帯域無線インターネットは、韓国が政府を挙げて普及させようとしている規格であるだけに、今回の調査結果からは今後事業者の課題が多いことが読み取れる。ネットワーク、端末、コンテンツなど、引き続き整備すべき点はかなり多いようだ。