最勾配を上った後に見るお天道様
ややきつい上り坂にも関わらず、「これが東京メトロ最勾配区間……」とありがたいような気持ちも芽生えたりで着々とゴールに近づいていく我々。再び新宿三丁目駅のホームに足を踏み入れ、そのままスタッフの誘導のままに歩いていくと地上にひょこっと出てきた。おぉ~、約2時間ぶりの地上。たった2時間だが、目が"地下慣れ"しており、お天道様が輝く空を直視できない。そんな我々ウォーカーたちを、スタッフが拍手をして出迎えてくれ、ちょっとした達成感。そして参加者たちは東京メトロからの記念品を手にし、新宿の街へと散って行った。
副都心線の線路上を歩いた約2時間のイベントだったが、「このイベント、意外と貴重な体験かもな~」と改めて思うのだった。日本で新たに鉄道が開通すること自体が非常に珍しくなった現在。今後開通予定の「日暮里・舎人線」などのいわゆる新交通ではなく、一般的な電車が走る線路が東京のど真ん中で建設される光景は、もう見ることができないのではないだろうか。もし今後、身近なところで新しい鉄道が開通する機会に運よく巡りあうことができて、このようなイベントが開催されるとしたら、迷うことなく参加することをここでおすすめしておく。
また今回のイベントでは、若い男女の2人組が目立ったのも非常に印象的だった。「朝から彼女と地下鉄ウォーキングデート」。案外イケてるかもと思ったのは僕だけであろうか……。そうした思い出画像を置いて、レポートを終わることにする。