カシオ計算機が主催する電子キーボードの発表会「CMCフェスティバル2007」が11月17日、東京都千代田区にある科学技術館サイエンスホールにて開催。本格的なコンサートも催される会場には、全国各地から21組約70人が集まり、自慢の演奏を披露した。『ルパン三世のテーマ』や『千の風になって』といったポピュラーソングから『踊りあかそう』『コンドルは飛んでいく』など往年の名曲まで、演目の幅広さはさることながら、あっと驚くパフォーマンスやアレンジ方法も各チームによって様々。また、団塊の世代の参加も目立ち、「Enjoy Music More!(もっと音楽を楽しもう)」という同フェスティバルのコンセプトが如実に現れた発表会となった。そこで、老若男女がともに「音楽」を楽しむ同フェスティバルの魅力について紹介しようと思う。
CMC(カシオミュージックサークル)は1993年10月、電子キーボードの楽しさを広めることを目的に発足。CMCに登録するキーボード講師はカルチャーセンターや個人レッスンを含め約250人、さらにその生徒数は約1,500人に及ぶ。1年に1度開かれるCMCフェスティバルは、CMCに登録した講師の下で修練を積む生徒たちによる日頃のレッスン成果を発表するイベントとして発展。1999年から始まり、今年で9回目となる。
17日、東京都千代田区にある科学技術館。中に入り地下に降りるとそこが「CMCフェスティバル2007」の会場だ。開場ギリギリでホール入りした私はまず、来場者の年齢構成に驚かされた。通常、ピアノの発表会というのは私の知りうる限り、子供が中心だ。私も小学生の頃、ピアノの発表会に参加したことがあるが、参加者は皆小学生か中学生、よくて大学生だった。しかし、CMCフェスティバルの来場者のほとんどが年配の女性。特に、男性は数こそ女性より少ないものの一般的なピアノの発表会に比べると多い気がした。CMC事務局は「普通のピアノ教室は教育訓練、技術の習得を主眼にフレーズ練習や指の運動を行い、それから曲を弾くという流れです。一方CMCでは音楽を楽しむことがモットーですので、曲を弾きながら技術を身につける方法を採用しております。このため、時間的にゆとりがあって音楽を楽しみたい団塊の世代や主婦層にも特に受け入れられているのでしょう。生徒のおよそ8割が年配の方、さらに男女比率をみると、男性比率が女性に迫る勢いであることもCMCの特徴です(通常のピアノ教室は女性の生徒数が男性を圧倒しているのが現状)」と説明する。
席に着く。すぐに開演だ。