さてサンフランシスコを中心としたベイエリアでは11月7日からStarbucks店舗でのiTunes Wi-Fi Music Store無料接続が順次サービスインしている。Appleが以前に公開した情報によれば、同エリア内350店舗の展開を目指すとのことだ。事前に入手した情報によれば、10月初旬にサンフランシスコ市内のMarket St.と3rd St.の交差点にある店舗で、一部報道関係者を招いてのサービスのローンチイベントが開催されたという。なので、11月7日の時点で同店舗はすでにサービスインしている可能性が高い。今回のレポートではこの店舗を中心に、Market St.沿いのいくつかの店舗でiPhone片手に接続テストを行ってみた。
結果を先にいえば、3rd St.の店舗以外では認証プロセスなしでiTunes Wi-Fi Music Storeに接続することはできなかった。iPhoneでWi-Fi Music Storeの機能を利用する場合、無線LANを利用せねばならず、EDGE経由での接続が有効になっているとエラーが表示される。通常であれば、設定画面で無線LANの接続先SSIDを「tmobile」にし、Safariを開いて認証画面へと進むことで、はじめてWi-Fi Music Storeが利用できる。3rd St.の店舗では無線LAN接続さえ確立できれば、あとはメニュー画面右下にある「iTunes」のアイコンをタッチするだけで、認証なしでいきなりWi-Fi Music Storeの機能が利用できる。
Starbucksの無料接続サービスを利用してWi-Fi Music Storeに接続したとき、2つほど通常とは異なる特徴がある。1つはメニュー項目に「Starbucks」のアイコンが出現し、専用にフィーチャーされたページが用意される。2つめに、この専用ページの画面上に「Now Playing」という項目が出現し、現在店舗で流れている音楽が表示される。この楽曲を選択することで詳細情報の確認や視聴、購入が行える。また、このNow Playingには履歴機能もあり、直前まで流れていた15曲をさかのぼって調べることができるため、「さっきの曲が気になる」と思ったときにチェックできるので便利だ。
メニュー項目(左下に注目!!)にStarbucksのアイコンが登場するのが同サービスの特徴。専用ページには「Now Playing」の項目が出現し、現在店舗にかかっている楽曲が表示される |
Now Playingでは、過去15曲までの履歴をさかのぼって、店舗で流れていた曲をチェックすることができる |
また前述のようにMac/PC上のiTunesからも認証なしでWi-Fi Music Storeへの接続が可能だ。この場合、iTunesでiTunes Storeを開くと、Starbucks Entertainmentのページがトップとして表示される。内容的にはiPod touch/iPhoneと同じ「Now Playing」「Must Haves」「Coffeehouse Sound」「Under the Radar」「Custom Blends」のカテゴリが用意されている。もちろんNow Playingの履歴チェックも可能だ。またMac/PCのiTunesを利用した場合、MusicやMovieなどのStarbucks以外のカテゴリに移動したときでも画面上方にNow Playingの項目が表示され続ける。
そこで、直接iTunesの「iTunes Store」を開けば、認証なしに直接オンラインストアに接続できる。トップページはStarbucks専用のものとなる。機能的にはモバイル版のものと同じ |
モバイル版と1つ大きく違うのが、オンラインストア内のどのカテゴリに移動しても、必ずページ上部に「Now Playing」の項目が表示されること |
短時間利用しただけだが、実用性はともかく、カフェでのちょっとした休憩時間を楽しむのに便利なサービスという印象だ。PCでの作業や小型デバイスでのWebブラウジングの合間にバックグラウンドで流れる曲が気になったら、ちょっと作業を中断してWi-Fi Music Storeに接続して情報をチェックできる……手軽なサービスである。