NokiaのS60端末などに標準搭載されているWebブラウザはPCと同等のレイアウトでWebページを表示することができる。S60ブースではAdobeの携帯端末向けFlash Player最新版「Flash Lite 3」に対応したWebブラウザの新しいバージョンがデモされていた。Flash Lite 3の最大の特徴は、Flash Video(FLV)再生への対応だ。たとえばYouTubeなどの動画を携帯端末上でもそのまま再生することができる。

ブースのデモではNokia S60端末上でビデオを再生している画面を表示しており、この画面を見ただけでは端末上でビデオを閲覧しているだけのように見える。しかし端末の上下左右キーを押すと画面がスクロールし、実はWebブラウザでYouTubeのサイトをそのまま表示しているものであることがわかる。すなわちPCのブラウザと全く同じ画面をS60のWebブラウザでも表示でき、さらにブラウザ内でFLVビデオの再生が可能なのだ。TV出力可能な携帯電話であれば、TVの大画面でそのままYouTubeなどのビデオを再生することもできる。Flash Lite 3への対応は、同社がMultimedia Computerと呼ぶNseriesなどメディア機能に特化した端末の機能をより強化することになりそうである。

横画面にしてビデオを再生中。これを見ただけでは携帯電話上でビデオを再生しているだけのように見える

画面をスクロールするとYouTubeのサイトが表示され、WebブラウザでFLVビデオを再生していたことがわかる

TV出力可能な端末を利用すれば、ブラウジングしながらYouTubeなどのビデオをそのままTVの大画面で視聴できる

なおAdobeの発表ではNokiaの新機種にFlash Lite 3が搭載される予定とされているが、S60によれば実際に製品に反映されるのは来年中という。また従来機種への対応は未定であるが、技術的には、ファームウェアのアップグレード等で対応することも可能だろうとのことだ。