ベンチマーク環境
前書きはこのくらいにして、テスト環境の説明に移りたい。まずマザーボードであるが、今回はASUSTeKからX38チップセットを搭載したMaximus FormulaのSpecial Editionを借用した(Photo07)。メモリはDDR2対応ということで、CorsairのDDR2-800 CL5 1GBモジュールを4枚の4GB構成とした。ただ、実際にはI/Oデバイスがメモリ空間を圧迫する関係で、利用できるのは3.3GBほどになる。ビデオカードには、やはりASUSTeKのEN8800GTX/HTDP/768M(GeForce 8800 GTX/768MB Memory)を借用している(Photo08)。
Photo07:ノースブリッジ上のヒートシンクに取り付けられた冷却水用のバンジーコネクタ周囲の形状で、Special Editionと判る。 |
Photo08:登場してだいぶ経つが、相変わらず高値安定している。 |
その他の環境は表1に示すとおりだ。ただHDDとRAMDISKにはちょっと説明が要るだろう。Dual Core世代はまだしも、Quad Core世代ともなると、エンコードの性能が上がらなくなる要因の1つにHDDの性能が挙げられる。勿論HDDはそれなりには高速だが、ソースの読み込みと中間ファイルのアクセス、結果の書き出しを1台のHDDに対して行っていたら、それはいくら性能が早くても間に合わなくなる。そこでエンコードテストのために、HDD 2台でRAID 0を構成して元映像の読み出し用とした。また中間ファイルとエンコード後の映像の書き出しにはRAMDISKを使うことで、HDDがボトルネックとなる要因を極力減らすようにしたという訳だ。RAMDISKにはインターコムのRAMDisk Tweakerを利用した(Photo09)。
OSは今回からWindows Vistaに全面的に切り替え、現時点で可能なWindows Updateは全て実施してある(これを行わないと、SYSmarkなどのスコアが極端に悪化する場合があったためだ)。SYSmarkを実施する関係で、殆どのテストは英語版の環境で行っている。ただしエンコーダの一部がまだ英語環境に未対応だったため、エンコーダテストと最後の消費電力測定の一部は日本語版の環境で行った。ただWindows Vista、思った以上にアプリケーションへの影響が大きく、例えばいつもやっているQuake4がある解像度以上でハングアップするとか、なぜかSteamのUpdateが動作しないためにHalf Life 2系が全滅するといったこともあり、多少テスト内容は変わっている。また、10月18日に発表されたばかりのPCMark Vantageも実施してみた。このあたりは、テスト結果の説明の際にももう少し説明したい。
表1CPU | Core2 Extreme Q6850 (Kentsfield) | Core2 Extreme X9650 (Yorkfield) |
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M/B | ASUSTeK Maximus Formula | |
BIOS | 0505 2007/10/12 | |
Driver | Intel Inf Driver 8.3.0.1013 | |
Memory | Corsair TWIN2X1024-6400 (DDR2-800 CL5)×2 | |
800MHz 5-5-5-15として動作 | ||
Video | ASUSTeK EN8800GTX/HTDP/768M | |
Driver | Forceware 163.69 Windows Vista | |
HDD | ブート用:Seagate Barracuda 7200.7 120GB SATA (ST3120827AS)NTFSフォーマット | |
データ用:Seagate Barracuda 7200.7 120GB SATA (ST3120827AS)×2 RAID0 NTFSフォーマット | ||
RAMDISK | RAMDisk Tweaker Version 5.3.1.5e (確保メモリ:1GB) | |
Flash Memory | Corsair Flash Voyager 16GB(うちReadyBoostは4GB) | |
OS | Windows Vista Ultimate 英語版/日本語版 |