お化け屋敷の歩行距離としては世界一長く、ギネスブックにも認定された富士急ハイランドの「戦慄迷宮」。年々怖さも倍増して「二度と入りたくない」との声が続出するなど、"世界最恐のホラーハウス"の名にふさわしい人気アトラクションとして富士急ハイランドでも1、2を争う人気を博している。そんな「戦慄迷宮」が、10月6日から「戦慄迷宮EX.バイオハザード」と題して大幅にリニューアル。これまで以上に倍増した"恐怖"を誌上レポートする。
2002年までの「戦慄迷宮」、2003年からの「超・戦慄迷宮」、大幅リニューアルを実施して話題を呼んだ「超・戦慄迷宮-病院の怪談-」、今年の夏に開催された「戦慄迷宮 4.0」。どれも人々を恐怖のどん底に陥れて人気を集めたが、今回の「戦慄迷宮EX.バイオハザード」は、人気サバイバルホラーゲーム「バイオハザード」とのコラボレート。バイオハザード内で群がるゾンビが来園者を襲い、これまでの「戦慄迷宮」にはないシューティング要素が加わるなど、臨場感あふれるゲームの世界を実体験できる"新シューティングホラーアトラクション"だ。
「戦慄迷宮EX.バイオハザード」へ潜入開始!
編集担当N氏と2人で、いざ「戦慄迷宮EX.バイオハザード」(以下、「戦慄迷宮EX」)の会場へ。舞台となる廃墟化した病院の前には、早くも死体が転がっていて、これから体験するであろうバイオハザードの恐怖を予感させる……。一体どんな恐怖が待ち受けるのか? そんな不安を感じながらも、まずは新要素であるシューティングを円滑に行うためのトレーニングを行った。射撃場に似たトレーニング場で、レーザーポイントに標的を定め、引き金を引くなど、係員の指示に従って銃の扱い方を学ぶ。トレーニングと言っても、それほど難しいことではなく、機械に弱い我輩にも簡単にできた。まあ、シューティングのための予備知識を得るトレーニングと考えれば良いだろう。だが、後々感じたのだが、シューティングはゾンビを倒すために行う自己防衛手段であり、このトレーニングは、真剣に取り組むべきだと感じた。また、廃院に入る前に、防弾チョッキを着用することも可能。廃院内では、ゾンビからの攻撃や様々な恐怖が待ち受けているかもしれないので、身の安全を考えて着用することにした。
係員に促され、注意事項を聞かされた後にスクリーンからある指令が我々に与えられる。何々? ゾンビを倒すためのワクチンをゲットせよと。廃院内にあるワクチンを探せばいいのか? そんな指令を頭の中に入れ、いざ「戦慄迷宮EX」のルートに足を踏み入れるが、何を隠そう我輩は、この手のジャンルに弱い弱い。この手の仕事は引き受けたくなかったのが本音だった。だが、もうここまで足を踏み入れてしまった。後戻りはできない……。腹をくくって廃院内を一歩ずつ足を進めていく。ルートを進むにつれて、先ほどの指令もどこかに吹っ飛んだ。至るところにあるゾンビの死体や水の滴る音、何かが動いている鼓動や足場がガクッと動く金属音、違う場所で発する別の来園者の悲鳴を聞いて、恐怖感がワクチンゲットの指令を飲み込んでしまった。
おや? 階段の踊り場に何かがいる…… |
死体洗い場は、リアリティーがあり過ぎて、思わず身の毛がよだった。編集者N氏に先を譲ろうとすると、「仕事ですから。頼みますよ」の一点張り。こいつ、我輩が怖がっているのを楽しんでいるな? と思いながらも先行するはめに……。臓器が所狭しと並んでいる臓器保管室も、バイオハザードの世界を更に増長させてくれた。ゾンビの臓器なのか人間の臓器なのか定かではない。こういう臓器を見せられるのにも弱いんだよな~。だが、怖いんだけど見たいという願望があるのも人間の性。思わず近づいて見てしまった……。
ゾンビの死体や臓器保管室などにとどまらず、本物のゾンビも我輩をより戦慄の恐怖へと陥れた。はっきり言って、こちらの方が怖い……。アンブレラー研究所に潜む医者のゾンビやロッカールームのゾンビなど、各場所でゾンビが我々を待ち受けていたのだが、一応プレス向けということで、お触り程度だと思いきや、本当にゾンビが我輩を襲ってくるのだから始末におえない。特にロッカールームにいたゾンビは、ロッカーを叩きながら逃げる我輩を追ってきたので、マジ、ビビりまくり!! 逃げればゾンビは視界から離れていくが、後ろからロッカーを叩かれる。見えないわ、どこにいるか分わからないわで、一層恐怖感が募った。各場所に緊急の脱出口が設置されていたので、編集者N氏にリタイアしたい旨を告げたが、答えはもちろん「最後まで行きましょう」。やれやれ、我輩はこの恐怖から逃れることができるのだろうか……。