取り出したiPod touchだが、いきなりは使用できない。USBケーブルでMacまたはPCに接続し、iTunesから認証作業を行う必要がある。この作業を経て初めて、付属のアプリケーションを起動できるようになるのだ。

第5世代iPodと並べたところ。iPod touchのほうがわずかに細長い

第5世代iPodとの厚さの違いは一目瞭然

付属のアタッチメントを使えば、ユニバーサルドックにも接続可能

付属のプラスチック部品は、このようにスタンドとして利用する

最初はMac / PCへの接続を求める画面が表示され、何も操作できない

初期設定では1分間以上未操作の状態が続くと「ロック」されるため、矢印ボタンを右方向へドラッグしてロック解除を行う

ところで、Windowsユーザの間では、ロック解除できない問題が頻発しているらしい。筆者がテストに使ったMac OS X / iTunes 7.4.2では特に問題は発生しなかったが、WindowsユーザはあらかじめiTunesを最新バージョン(7.4.3)にアップデートしておいたほうがいいだろう。なお、筆者宅に届いたiPod touchのファームウェアは、バージョン1.1.1(3A110a)だ。

入手したiPod touchのファームウェアは、バージョン1.1.1だった

そのような手続きを経て、ようやくiTunesからコンテンツの転送を開始。操作方法は従来のiPodシリーズとほぼ同じだが、デバイス欄には「情報」タブが新設され、第5世代iPodでは「アドレスデータ」タブに表示されている項目(アドレスデータとカレンダー)のほか、Safariのブックマークとの同期に関する項目が追加されている。また、iPod touchでは「ゲーム」タブが消えている。

新設された「情報」タブには、Safariのブックマークとの同期に関する項目が追加された

iTunesからコンテンツの転送が終われば、いよいよiPod touchとしての機能を利用できるようになる。しかし、楽曲の再生にせよビデオの再生にせよ、従来のiPodとは操作性がかなり異なるため、iPodに慣れたユーザほど戸惑いを覚えることだろう。

その一例が、"くるくる回す"操作がなくなったこと。ホイールの廃止により指先の円形運動(?)がなくなり、縦 / 横方向へのドラッグ、もしくはポイントをクリック(タップ)する動きが基本となった。カラム表示されたメニューから処理内容を選ぶスタイルは、パネル下にある□ボタンをクリックして「ホーム」画面へ移動、アイコンをタップするスタイルに取って代わられた。ユーザインタフェースは一変した、と言っていいだろう。

このように、iPod touchは"iPodシリーズの新世代"と呼んで差し支えないほどの機能的な変化がある。Safariを利用したネットワーク機能など、他の機能については日を改めて紹介する予定だ。