取り出したiPod touchだが、いきなりは使用できない。USBケーブルでMacまたはPCに接続し、iTunesから認証作業を行う必要がある。この作業を経て初めて、付属のアプリケーションを起動できるようになるのだ。
ところで、Windowsユーザの間では、ロック解除できない問題が頻発しているらしい。筆者がテストに使ったMac OS X / iTunes 7.4.2では特に問題は発生しなかったが、WindowsユーザはあらかじめiTunesを最新バージョン(7.4.3)にアップデートしておいたほうがいいだろう。なお、筆者宅に届いたiPod touchのファームウェアは、バージョン1.1.1(3A110a)だ。
そのような手続きを経て、ようやくiTunesからコンテンツの転送を開始。操作方法は従来のiPodシリーズとほぼ同じだが、デバイス欄には「情報」タブが新設され、第5世代iPodでは「アドレスデータ」タブに表示されている項目(アドレスデータとカレンダー)のほか、Safariのブックマークとの同期に関する項目が追加されている。また、iPod touchでは「ゲーム」タブが消えている。
iTunesからコンテンツの転送が終われば、いよいよiPod touchとしての機能を利用できるようになる。しかし、楽曲の再生にせよビデオの再生にせよ、従来のiPodとは操作性がかなり異なるため、iPodに慣れたユーザほど戸惑いを覚えることだろう。
その一例が、"くるくる回す"操作がなくなったこと。ホイールの廃止により指先の円形運動(?)がなくなり、縦 / 横方向へのドラッグ、もしくはポイントをクリック(タップ)する動きが基本となった。カラム表示されたメニューから処理内容を選ぶスタイルは、パネル下にある□ボタンをクリックして「ホーム」画面へ移動、アイコンをタップするスタイルに取って代わられた。ユーザインタフェースは一変した、と言っていいだろう。
このように、iPod touchは"iPodシリーズの新世代"と呼んで差し支えないほどの機能的な変化がある。Safariを利用したネットワーク機能など、他の機能については日を改めて紹介する予定だ。