試乗会では、西新宿から都庁前、外苑前を通り、再び新宿に戻るという約1時間弱のコースを運行。実際のツアー旅行のようにバスガイドさんが同行した。途中、都庁前ではバスを降り、同社のバス旅行企画で使用される観光バスとの比較も行われた。

試乗会だが、実際のツアーのようにバスガイドさんが同行。新宿の歴史などを説明してくれた

同バスは4席8列・32人乗りで、座席間幅が970mm、座席幅が465mmとなっており、座ってみると確かに足が伸ばせ、窮屈さは感じなかった。ちなみに通常の観光バスは4席11列・45人乗りで、座席間幅は通常は840mm、座席幅が415mmとなっているので、比較しても1人当たり広いスペースを確保していると言える。

左が「ロイヤルクルーザー四季の華」、右が国際興業の通常の観光バス。車体のデザインが大きく異なっていることがわかる

後ろから比較。ロイヤルクルーザー四季の華の方が天井が高く作られている

座席のリクライニングは最大で25度まで倒すことができるが、さすがにシートを最大まで倒してしまうと、後ろのスペースが狭くなり、後部座席の人も同様にシートを倒さなければならないだろう。同社広報担当も「ある程度なら、シートを倒しても後ろの人に迷惑はかかりません」と話していた。座席はレッグリストと足置きのほか、頭部の高さを調節できるへッドピローも装備。旅客機や新幹線のように食事もできる台も用意されている。また、個人用のヘッドフォンもあり、5チャンネル(ラジオ1、音楽4)が利用できる。また、ヘッドフォンを利用して車両前方にある映像の視聴も可能だ。

横から見た座席。通常よりも広いスペースの上に、足置きなどが設置されているので、エコノミークラス症候群の心配はない

食事もできる台と飲み物を置くスペースも充実

ヘッドフォンをさせば、音楽や映像を視聴できる

映像はビデオやテレビなどが視聴できる(左)ほか、カーナビ画面を表示させ、バスの走行を確認することもできる(右)

さらに車内の後部には、化粧台つきのお手洗いが設置されている。「女性の方が車内でお着替えをする際などにも利用いただけるよう、広く設定しております」(同社広報)と述べているように、広さは1450mm(W)×1850mm(D)。着替えも容易にできるスペースだ。

バスの中とは思えない豪華な化粧台がついたお手洗い。壁には大きな鏡も設置されている
写真提供:クラブツーリズム

また、車内の中にはコーヒーマシンも搭載されているので、淹れたてのコーヒーを味わえるほか、お茶などのサービスも行うという。その他、膝掛けやスリッパ、おしぼりも用意し、利用者に快適な旅を提供するという。

コーヒーマシンが搭載されているので、旅行中、いつでも熱々のコーヒーが味わえる

トラックと比べるとバスの規模がより分かる

バスというよりは旅客機内のファーストクラスに近いサービスを受けられる同バスは、10月2日より2台で運行を開始する。「9月21日現在の予約状況で、10月の運行可能日は100%催行する予定です」(同社広報)としている。