Vista標準の機能で便利に使う
実際にペンで操作する場合は、Vista標準のタブレット機能が利用できるので、たとえばWebブラウザ上でペンを上(もしくは下)にはじくように滑らすと画面がスクロールする。同様に右にはじくとブラウザの進む、左は戻るが動作する。
Vistaではこれを「ナビゲーションフリック」と呼んでおり、さらに「編集フリック」では、8方向にはじいてさまざまな機能を実行でき、コピーやペースト、元に戻す、といった操作を割り当てることができる。
Vistaではさらに標準機能で手書き文字認識機能を搭載。ドライバをインストールすると自動的に手書き文字パネルが画面の端に最小化された状態で現れるので、ペンでタッチするとパネルが最大化し、手書き文字を入力できるようになる。
また、テキストエディタやWebサイトのURL入力欄など、テキスト入力が可能なエリアがアクティブになると、カーソル付近に小さなアイコンが表示されるので、それをペンでタッチしてもテキスト入力パネルが立ち上がる。
入力パネルに手書き文字を入力するとそれを認識。認識精度も必要十分なレベルで、多少のくせ字であればそのまま認識してくれるし、くせ字を学習する認識エンジンで使うほど精度が向上する。どうしても認識されない場合や略字の場合は筆跡を登録すればいい。
Vista標準のソフトでは手書きメモソフト「Windows Journal」が利用できる。Windows Journalでは、手書き入力や画像の貼り付けなどが可能で、単純なメモ書きとして十分使える。
もう1つ便利な機能が「Snipping Tool」。これもVista標準の機能で、「プログラム」→「アクセサリ」から起動できる、画面を手書きで切り取って保存するためのものだ。切り取り後、手書きメモを書き込むことができ、画像ファイルなどとして保存できる。Webサイトを見ていて気になるページを見つけたら該当する部分をさっと切り抜いて保存できるので使い勝手がいい。
Vista標準の機能だけでなく、タブレットに対応した製品はほかにもある。たとえば2007 Microsoft Office System。Officeでは、WordやExcel、PowerPoint、Outlookで手書きの文字を書き込みできる。
たとえばOutlook 2007は、メールの新規作成をし、(普段テキストメールを使っていれば)リボンUIから[オプション]→[形式]→[HTML]でHTMLメール形式にした上で、本文にカーソルを合わせると[メッセージ]→[インク]→[インクの開始]を選ぶと、手書きエリアが表示されるようになるので、あとは自由にメモを書き込めばいい。
WordやExcel、PowerPointの場合は、手書き入力したい文書を開き、[校閲]→[インク]→[インクの開始]から、同様に手書きできるようになる。
それ以外にも、手書きが使えるソフトは画像関連を中心に結構ある。Bamboo Funでも、画像管理・編集ソフトのAdobe Photoshop Elements 5.0、お絵かきソフトの「水彩LITE」などが付属。買ったその日からタブレットを存分に楽しめる。
Vistaとともにタブレットを
これまで見てきたように、Bamboo FunはWindows Vistaとベストマッチするタブレットだ。ワイヤレスマウスも付属し、普段はタブレットをマウスパッドのように使い、必要になったらマウスをペンに持ち替えて利用する使い方がピッタリくる。
VistaではHome Basic以外でタブレットの機能を取り込んでいて標準でさまざまなタブレット機能が利用できるほか、2007 Office Systemでもタブレット対応が進められている。製品付属のPhotoshop Elementなどの画像関係のソフトも、もちろんタブレット対応しており、ビジネスからプライベートまで幅広く利用できる点もうれしい。
最初はちょっと慣れが必要なペン操作だが、慣れるとマウスよりも直感的で素早い操作が可能になる。Vistaを購入したらタブレットも――そんな気分にさせるBamboo Funだ。