ソーシャル・メディアとしての機能
「SNSは一つの高速道路にすぎないと思っています」と同氏。SNSはメイン機能ではなく、色々な機能の一部として働く傾向があり、元々あるサイトなどにSNS機能をつけたいという要望も増えている。同時に、携帯の方が課金しやすいという理由で携帯SNSも増えている。コンシューマー向けに作り、正式コンテンツ化したいと思っている企業も多いようだ。
SNSのソーシャル・メディアとしての側面も注目を集めている。ソーシャル・メディアとは、個人が情報を発信していくSNSやブログなどがそれに当たると言われている。米国のSNS最大手Myspaceで展開したことで映画『X-MEN ファイナル・ディシジョン』が全米1位のヒットになるなど、口コミによるマーケティング効果は高い。企業もCGMとしての面に強い関心を寄せているという。
社内SNSを成功させる秘訣とは
「社内に"やりたい"と熱く思っている人がいる場合に成功する」と同氏。企業は目的ありきでSNSを導入することが多いため、SNSを入れても効果がないと思った企業の場合は、御客様のためにならないので、同社はあえて受注を受けないこともあるそうだ。同社は常に御客様の目的を実現させるための手段としてのSNSというポリシーを崩していない。
「社内SNSが成功するには、招待制と本名登録が大切」と同氏。最初に強制登録してしまうと全体に盛り上がりが欠ける可能性はあるという。全員登録にすると使っていないユーザーが出てくる上、一人一人が誰ともつながっていない孤立した状態でスタートすることになってしまう。招待制にすれば親しい者、同士がつながることになるので、お互い書き込みもするし盛り上がりやすい。また、誰にも招待されない人は管理者に声をかければ入れるようなルールにするのがお勧めだ。本名登録を採用するのは、その方が参加者が発言に責任を持つからだ。ただし、内定者SNSの場合は、仲間はずれになる人がでないよう、強制登録にし、全員リンクした状態にした方がいいなど、SNSの使用目的や参加者によって運営方法は柔軟に変えていく。
今後の展望としては、「今までになかったような、新型のSNSを準備している。世の中にないが、社会貢献ができる新しいサービスを創造していきたい。」という同氏。社内SNSは、まだまだ多くの使い方ができそうだ。これから出てくる新しい事例に注目していきたい。