化粧箱入りで高級感のあるパッケージング。バレンタインや父の日のプレゼントにも使えそうだ

デザインに優れたモノに触れる喜び。シグマA・P・Oシステム販売の「Bluetooth Elysium」( ELBT106 )は、それを使う前から楽しませてくれる。化粧箱は高級感があり、まるで紳士用ネクタイやハンカチのギフトセットだ。キーボード自体は軽いが、箱の重さは適度な高級感を演出する。プレゼントにも使えそうだ。

箱を空けるとキーボードの他に単4乾電池と小型のUSB Bluetoothアダプタ、CD-ROMが入っている。インストールするためにアダプタを装着したところ、Windows XPのハードウェアインストールウィザードが起動した。これは終了させて、あらためてCD-ROMからマニュアル通りにセットアップしたほうが良さそうだ。筆者の環境ではWindowsのセットアップウィザードとバッティングしたせいかインストールの途中でPCがフリーズした。

セットアップ中にキーボードを認識させるためには、なるべくUSBアダプタにキーボードを近づけた方が良い。なぜかセットアップでは40センチメートルほど離れたキーボードを認識できなかった。これ以外はトラブルもなく、ひたすら[次へ]ボタンを押してセットアップ完了した。Bluetoothアダプタは10メートルまでの機器を認識できるので、セットアップ終了後はかなり離しても使えた。足下にミニタワーを置く人にはありがたい。

机に置いた第一印象は「薄い」。この薄さにはビックリした。これはキートップにノートPCでおなじみのパンタグラフ式を採用したことも功を奏したのだろう。スタイルにこだわり、薄さを追求した結果が「ノートPC方式」を採用した。特徴的な浅いストロークは華奢な印象だが、本体はガッチリとしているし、キーは約800万回のタイプに耐えられるというだけあって丈夫な作りだ。デスクトップPCユーザーの筆者でも、キーボード背面のスタンドを起こせば違和感のない使い心地になった。

キーボード背面のスタンドを立てたところ。USB Bluetoothアダプタと比較しても薄さがよく分かる

本体側に単四乾電池を2個使用する。電池の寿命が近づくとテンキー上部が青く光る

カーソルキーが文字配列に近すぎるところ、ファンクションキーがズラリと並び4個ずつ区切られていないところは慣れるまで時間がかかるけれど、これは好みの問題だろう。[→]キーの上にある[Fn]キーは[PageUp / Home]キーと[PageDown / End]キーの切替のみに使う。[Fn]キーの範囲を使用頻度の低いキーのみにしたことも好印象だ。

ボディはUVコーティングされたメタリック塗装で、素材感と輝きが高級感を演出している。お借りした機材はブロンズ色で、これは木製のデスクと色が合い、一体感があった。ボディは光沢だが、キートップは艶を押さえた黒だから認識しやすく、タッチタイプができない人でも安心して使えるだろう。本体色はこの他にブラックとホワイトがある。製品紹介サイトを見るとホワイトはキートップの文字が見づらそうで、タッチタイプをマスターした人のステータスカラーと言えそうだ。

キートップは独特の書体が与えられており、カナ表記がないところにもデザインのこだわりを感じる。[全角 / 半角]キーは[ZenHan]、[かな / ローマ字]キーは[Kana / Roma]と表記。変換キー、無変換キーはマークで示されている。デザイン上カナ表記はなくてもこれは日本語109キーボードだ。

デザイン重視のキートップ。キートップの文字も独特の書体だ。カナ表記はないが日本語キーボードである

5つの機能キーは必要最小限の構成。押すとカチッと小さな手応えがあり使いやすい

機能キーは5つ。ファンクションキーの上部に配置されており、左からWebアクセス、メールソフト起動、音声ミュート、音量アップ、音量ダウンとなっている。ユーティリティによる別の機能への再割り当てはできないようだ。WebアクセスキーはInternet ExplorerのHomeに設定したサイトを呼び出すのみで、既定のブラウザに指定したブラウザを起動するわけではないらしい。このあたり、再割り当てさせてほしいと思う。また、細かいことだが、右Ctrlキーの左側にある[\]と[-]記号専用のキーは意外と便利だ。ふだんは意識しないけれど、[-]は住所入力などに意外と使う頻度が高い。