シンプルアイが経営するフードマエストロクッキングスクールは23日、「料理とお酒のマリアージュクラス」を開講する。同クラスは一流シェフから料理を学べるだけではなく、ワインなどのアルコールとのペアリングやレストランマナーについての知識も得ることができるという。
授業は1回3時間で、講師によるデモンストレーションのあと、生徒がそれぞれ実習に取り組み、試食を行う。「試食時には、それぞれの料理に好相性なワインや日本酒といったアルコールを組み合わせて楽しんでもらいます。その際に、アルコール担当の講師が料理とお酒のマリアージュについて解説します」(同社広報)とのことだ。教室は月1回ペースで開かれ、受講料は12,600円。定員は各回25人となっている。
開講に先駆けて開催されたプレス向け体験会には、講師として「ラトリエ ドゥ ジョエル・ロブション」(東京・六本木)の飯塚隆太料理長が登場。飯塚氏は6月23日に開催される1回目の授業でも講師を担当する。配布されたプログラムには、「リストランテ ヒロ チェントロ」(東京・丸の内)の大島今日料理長や「赤坂 たけがみ」(東京・赤坂)の阿部重紀料理長らも講師として名を連ねている。この他にも名店がずらりと並び、期待感も高まる。
そうこうしているうちに、飯塚氏によるデモンストレーションが開始。この日は1回目の授業の献立から、バジルのソースを使った「スズキのポワレ 浅利のピストーソース」を飯塚氏が実際に調理。最後の試食タイムには、加えて2品、都合3品をいただくことができるようになっていた。この日の献立は以下の通り。
料理名 | ワイン |
---|---|
赤ピーマンのムース トマトソース | ルイ・ロデレール |
スズキのポワレ 浅利のピストーソース | レ・プランティエ・デュ・オーブリオン |
アメリカンチェリーのコンポート | シャルトリューズ・デ・クーテ |
少し話が脱線するが、実は私、少し前にラトリエ ドゥ ジョエル・ロブションで食事をしたことがある。同店はフレンチの世界的巨匠であるジョエル・ロブション氏が手がけたカウンターフレンチ。つまり、調理風景を目の前にしながら食事を楽しめるのだ。私が訪れた日、飯塚シェフは真剣な表情で調理に没頭していた。そんなシェフがにこやかな表情で私たちに語りかけている……。さらにプロの技も私たちに伝授してくれるとは、なんとも贅沢な時間である。
さて、話は戻ってデモンストレーション。一流シェフが講師となると、難易度の高い料理を想像するかもしれない。しかしこの教室のコンセプトは、「普段から料理とお酒を愉しむライフスタイルを提案」である。日常生活の中で、気軽に作ることができる料理を大前提としているのだ。
実際、飯塚シェフはバジルやオリーブオイルをミキサーにかけてソースを作っている最中、「このソースは、たくさん作って冷凍保存することも可能ですよ」、「味見は調理の最初、途中、最後の3回だけにすること。何度も味見すると舌が麻痺し、濃い味付けになりがちです」などなど、実用的なアドバイスをしてくれていた。
献立の中には、講師を務めるシェフが実際にレストランで提供しているメニューも登場することがある。しかしそんなプロの料理も、丁寧な説明を受けることで私たちにも作ることができるのだという。