「このほかにも、相続税や親の介護費用がかかるかもしれません。ですから、それらの支出を予想した上できちんと準備しないと、思った以上に退職金を切り崩してしまう可能性もあります。そういう不測の事態に陥らないためにも勉強です。銀行などには無料相談コーナーがありますから、これらを利用しない手はありません。『行くと買わされるんじゃないだろうか』と不安に思う人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。自分に合った商品をコンサルタントのようにいろいろ教えてくれます。もちろんタダで(笑)」
――今回のセミナーには、「おもしろく生きよう」というタイトルが付いていますよね
「『退職してお金が入るから運用しなければならない』より、『せっかくの人生だから、もっと面白く生きたい』と思いたいですよね。お金というのは、貯めたり増やすためだけにあるのではなくて、使って幸せになる道具でもあります。ですから、『自分はどう生きていくのか』『家族とどんな時間を過ごしていくのか』など、今後の人生設計をしっかりと立てることで、月々の生活や旅行にいくらかけられるかが想定できるでしょう。その上で賢く金融機関を使って貯めていくのが理想。『このお金はいざというときのために残しておきましょう』や『あのお金は公的年金の上乗せとして、変額年金保険などで運用しましょう』という具合に。そして余裕があったら株式投信。日本株だけじゃなくてインド、中国など外国に投資すると楽しみが広がります。投資を分散させることで、楽しみがいくつも得られますよね。もしインド株だけに投資していたら、中国株がバーッと上がったときに寂しいでしょう(笑)」
――最後になりますが、今回のセミナーについて一言メッセージを
「リタイアの日をいつにするかで悩まれている方、第二の人生プランを立てたいがなかなか想像できない方、何か考えるキッカケが欲しいと思っている方はぜひセミナーに参加して欲しいと思います。流行にとらわれず、自分の人生に合った商品選びができるようになってほしい。先ほども話しましたが、男性はもちろん奥さんもぜひ足を運んでほしいですね。退職後の生き方について夫婦間で意思統一ができ、その後の決断も早くなります」
「また、定年退職目前の人だけではなく30代、40代の方にも来ていただきたい。30歳と55歳の違いは、若い人のほうが「時間」という財産を持っているという点です。たとえば30歳の方が毎週1回、何かの習い事を始めたとします。週1回のことでも60歳まで30年続ければ、人に教えられるレベルになっていることでしょう。定年後に教室を開くことができれば、人のためにもなるし、お金も入ってくる。そうすれば、老後の人生が全く違ってきます。将来のことを考えて、若いうちからコツコツやることも大事です」
――ありがとうございました。
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いちのせかつみ プロフィール
昭和34年 大阪生まれ
昭和57年 大学卒業後会計事務所入所。税務経理や人材育成を中心としたコンサルタントとして従事
昭和63年 銀行業務検定協会「ファイナンシャル・アドバ イザー」合格
平成元年 日本ファイナンシャル・プランナーズ協会「ファイナンシャル・プランナー」認定
平成6年 CFP国際資格を取得
平成15年 自転車で日本縦断の金銭教育普及のため各地でボランティアセミナーを実施