次に、クアルコム MediaFLOテクノロジ部門 ビジネスディベロプメント バイスプレジデント オマール・ジャベード(Omar Javaid)氏は、「Our Global Vision for the Mobile TV Market 」と題して講演を行った。
携帯電話の進化にあわせ、通信とメディアの統合が起き、多くの機能が携帯電話に取り込まれてきている。このような状況に対応するために次世代チップSnapdragonの開発を進行中だ。VGAからXGAの解像度をサポートし、CDMA、W-CDMA、HSPA、GPS、Bluetooth、Wi-Fiのほか、MediaFLOやDVB-Hなどの放送も利用可能。少し前のコンピューター並みの性能をモバイル端末で実現できるとのことだ。
映像についても、映画館、テレビに次いで第3のスクリーンとして携帯電話が注目を集めているとした。今後、携帯電話向けの映像サービスがどのようになるかを見守りたいとした。携帯電話向けテレビは、2007年で1200万人ぐらいが利用している。
日本は主力市場で、600万~700万人がワンセグなどの放送対応端末を楽しんでいる。それが、2011年には世界で2億1600万人が利用するようになると予想している。しかもアメリカで3000人を対象とした携帯電話の機能についての人気比較では、映像サービスは、カメラの1.5倍、インターネットの1.6倍、プッシュtoトークの2.3倍、IMの3倍、ゲームの6倍人気が高い。音声に次ぐ人気となっている。今後、特に期待されるサービスとなっているのだ。このような状況の中、MediaFLOに対する期待も高い。
MediaFLOは、すでにVerizonで提供中だが、AT&Tも2007年末には提供開始する予定。Verizonが提供しているMediaFLOの価格帯は、以下のようになっている。
- Fox Mobileをはじめ5チャンネルが楽しめる「V Cast Mobile TV Limited」が13ドル
- 8チャンネルが楽しめる「V Cast Mobile TV Basic」を15ドル
- 8チャンネルにプラスして「Mobile Web 2.0」へのアクセスやメールのパケット料金込みの「V Cast Mobile TV Select」が25ドル
5月21日現在、22州33都市で配信されているが、毎週のようにエリアは拡大しているとのことだ。