クアルコムは、モバイル向け放送プラットフォーム「MediaFLO」の現状から今後の可能性について講演する「MediaFLO Conference 2007」を開催した。アメリカではVerizonが3月から商用サービスを開始している「MediaFLO」。会場にはアメリカで販売されている対応端末としてSamsung「SCH-U620」とLG「VX9400」などを展示し、実際にMediaFLOの画像の美しさに触れることができた。

アメリカで売られているLGとSamsungのMediaFLO対応端末。MediaFLOのサービス自体は米Verizonが提供している

まずは、クアルコムジャパン代表取締役社長の山田純氏が開会の挨拶を行った。アメリカでは入札で周波数を確保し、3月に商用サービスを開始。日本ではワンセグの端末の普及が急速に拡大しているが、もっと携帯電話に最適化された放送プラットフォームが「MediaFLO」。地上アナログ放送の終了にともない、新しく空き周波数ができるが、そこで「MediaFLO」が利用できるようにするように推進していくとした。

「MediaFLO Conference 2007」開会の挨拶を行ったクアルコムジャパン代表取締役社長の山田純氏

また、「MediaFLO」の参入障壁をできるだけ下げる取り組みをしていることを説明。3G携帯電話にインテグレートする場合はMediaFLO技術の使用料を無料にしたり、デコーダーチップを製造するときにチップに対しては技術を無償で提供したりなどだ。クアルコムは「MediaFLO」の普及のために、このような取り組みを行っているとした。