オープンカーのカッコよさは「やせ我慢の美学」にある。たとえば冬。多少寒くても幌を閉めず、凛として運転するのがカッコイイのだ。といっても、オープンカーは見た目よりも温かい。ヒーターを入れればけっこうしのげてしまう。真夏のオープンのほうがよほどツライものだ。

外気を直接受けるオープンカーは、それが気持ちいいものだとしても、ある程度自分を守る準備が必要になる。女性なら紫外線も気になるだろう。オープン走行を快適にするアイテムは数多くあり、ときにアイテムを選びもオープン走行の楽しみのひとつになる。そういったアイテムを紹介しよう。

「帽子」 髪の乱れと日差しを防ぐ

帽子は一年中活躍するオープン走行の必須アイテムだ。風による髪の乱れや、髪や頭皮の日焼けを防ぐのに役立つ。帽子ひとつあれば、サングラスやスカーフはなくてもなんとかなる。夏場なら穴の開いたタイプがいいが、常に風にさらされているので通常のものでもあまり心配はない。冬場は防寒アイテムとしても使える。帽子の有無でかなり体感温度が変わってくる。帽子は飛ばされないように、頭にフィットするものを選ぼう。

「サングラス」 眩しさと視線を和らげる

日差しが強い日や風の強い日の運転に役立つのがサングラス。太陽光や紫外線、ホコリ、花粉、虫などから目を守り、運転の視界を保つアイテムだ。また、オープンカーは外からも見られることが多いので、照れ隠しとしても役に立つ。サングラスを選ぶ時は、サングラスにUVカットの効果があるかチェックしよう。サングラスをかけていると瞳孔が開いた状態になっているから、紫外線が強いと目を悪くする原因になる。UVカットならこの紫外線も抑えてくれる。

「マフラー・スカーフ」 ちょっと古典的だが万能アイテム

その昔、オープンといえばスカーフだった。風になびくスカーフはカッコイイとされたもの。今は大げさなものは流行らないが、むしろ首元から冷気が入るのを防いだり、首だけ焼けてしまうのを防ぐ実用品として使うのがいい。もちろん寒さの防止にもなる。

「ジャケット」 防寒はもちろん、ファッションとしても重要

アメ車系の陽気なオープンカーはTシャツでも様になるが、日本車や欧州車ではやはりジャケットが似合う。多少アウトドア系の匂いがするカジュアルなものがいいだろう。雨が降れば幌を閉めるので、防水性は特に気にしなくていい。あまり生地や中綿の厚いものは、ドライビングポジションが変わってしまうので、薄手のものがお勧め。インナーが脱着できる二輪用のジャケットの、アウターだけ着るのがいいという説もある。

「グローブ」 できるだけ薄くて軟らかいものを

滑り止めがドライビンググローブの表向きの役割だが、オープンカーといっても普通のハンドルだから、素手で運転できなくはない。冬の防寒効果とファッション的な意味が強い。手のひら側が厚いとハンドルの感覚が伝わりづらくなるので、できるだけ薄くて軟らかいものがいい。全体に穴の開いたものが手が蒸れなくてお勧め。指先のないものは小銭が取り出しやすいといったメリットがあるが、ほとんど趣味のレベル。

「シューズ」 底が薄めのスニーカーで大丈夫

クルマはペダル操作があるので、かかとの高い靴(ハイヒールなど)などでは運転してはいけない。真剣に運転するならレーシングシューズもあるが、そこまで行かなくてもスニーカーで大丈夫。ただし底が厚いもの、特にかかとが後ろに出ているものはNG。かかとは操作の基点になるので、写真のように丸まっているものがいい。スニーカーのかかとをカッターで削るという手もある。

「日焼け止め&リップクリーム」 女性には必須アイテム

オープンカーは風が直接身体に当たる。すると肌が乾燥しやくなるので、リップクリームが重宝する。カサカサの唇ではカッコイイスタイルも台無しだ。マフラー焼けやグローブ焼けはオープンカーを降りたときに恥ずかしいもの。シミそばかすの原因にもなるので日焼け対策は万全にしておきたい。日焼け止めに書かれている、SPF(Sun Protection Factor)とは、紫外線をどれだけ長く防止できるかを表す数値。夏場、何も塗らない素肌は20分程度で日焼けが始まる。SPFの数値はこの20分を数値の基準にしている。数値が大きいほど日焼け止め効果の持続時間が持続するが、日焼け止め効果そのものはSPF20から変わらない。

「ひざ掛けなどの防寒グッズ」 冬場にあると便利

標高の高い高原や木々の茂った山道は気温が低い。運転している本人は大丈夫でも、同乗者は寒く感じるときもあるだろう。そんなときに、防寒用に膝掛けやカイロを用意しておくといい。子連れのドライブなら毛布があるととても役に立つ。

「コーヒーセット」 風景のいいところで休憩したい

不思議なことに、屋外で飲むコーヒーは自分で入れたほうがはるかに美味しい。たとえインスタントでも、缶コーヒーとは比べ物にならないほど美味しいから不思議だ。携帯コンロがあればどこでもお湯が沸かせるので、きれいな景色を見ながら入れたてのコーヒーを飲もう。ちなみにわき水は時間が経つと雑菌が増えるので、その場で飲み終えるのがいい。インスタントでもドリップでも、出したゴミは全て持ち帰るのがドライブのマナー。

「犬」 オープンに似合うのはワンちゃんでしょう

いや、犬が必須というわけではないけども、やはりオープンカーは犬が似合う。犬を連れたドライブで気をつけたいのは、犬も人間と同じで車酔いするということ。クルマに徐々に慣らしてから長距離ドライブに連れて行きたい。車酔いで嘔吐を経験した犬は、車嫌いになることもある。それと車から大幅に身を乗り出している犬は危険。ドアには足をかけないように躾ておきたい。


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