Danny Coward氏 |
米国カリフォルニア州サンフランシスコでは、8日(現地時間)より4日間にわたって世界最大のJavaイベントである2007 JavaOne Conferenceが開催されている。初日のテクニカルセッションでは、「JavaSE: Present and Future」と題して、Danny Coward氏よりJava SEプラットフォームの現状と次期バージョンで導入が検討されている新機能の紹介が行われた。Danny Coward氏はSun MicrosystemsにおいてJava SEプラットフォームのスペックリードを務めている人物である。
同氏はまずJava SEプラットフォームのリリースサイクルについて触れ、Java SE 6が昨年リリースされたこと、次期バージョンであるJava SE 7は2007年後半のリリースを目指していること、さらに今年半ばに新しいJREとしてJRE 6をリリース予定であることなどを発表した。
Javaプラットフォームリリースのロードマップ |
そしてJava SE 6における新機能のトップ10として次のような内容を挙げた。
- Webサービスのサポート
- スクリプト言語サポート
- JDBCのアップデート
- 新しいデスクトップAPI
- 監視・管理用ツールのバンドル
- コンパイラAPI
- デスクトップ配備機能の改善
- Pluggable Annotationのサポート
- セキュリティの向上
- パフォーマンスと品質の改善
このリストに関しては同氏のブログ上に、より詳細な解説が掲載されている。Coward氏は上記のアップデートを根拠に、可能な限り早急にJava SE 6を導入するべきだと指摘している。実際、JDK 6のダウンロード数はすでに1.4や5.0の倍以上に上っているといい、Java SE 6が開発者の間に浸透してきていることが伺える。
続いて同氏は、Javaプラットフォームの開発手法について語った。Sunは昨年12月にJavaプラットフォームのオープンソース化を発表しており、現在はGPLv2に基づいてオープンソースコミュニティによって開発が進められてている。JDKに関してはオープンソース化と同時にOpenJDKプロジェクト( https://openjdk.dev.java.net/ )が発足し、8日午前中に行われたGeneral Sessionの場においてSunのRich Green氏からその成果物の正式リリースが発表されたばかりである。