米Intelは5月9日(現地時間)、米サンフランシスコ市で「Santa Rosa」のコードネームで呼ばれてきた最新の「Intel Centrino Duo processor technology」の発表会を開催した。
Santa Rosaは、FSBが800MHzに引き上げられたCore 2 Duo、Mobile Intel 965 Expressチップセット、ワイアレスLANのWireless WiFi Link 4965AGNなどで構成される。スピーチを行ったMooly Eden氏 (Vice President & General Manager、Mobile Platforms Group)は、Santa Rosaがもたらすユーザー体験をオーディオシステムに喩えて説明した。たとえば高品質なスピーカーを持っていてもローエンドのアンプを組み合わせたら、ローエンドの音にしかならない。優れたアンプと低品質なスピーカーの組み合わせでも同じ結果だ。優れたオーディオを体験するには、システム全体を高いレベルで調和させる必要がある。多様なコンポーネントの組み合わせであるノートPCも同様だという。モバイルエンターテインメント、オンラインビデオ、モバイルTV、オンラインゲーム、Hi-Defエンターテインメントなど、ノートPCの利用範囲が急速に拡大する中、新しいトレンドを存分に楽しむための"コンポーネントの調和"を、Santa Rosaはユーザーにもたらすとアピールした。
ここ数年の間に世界規模でノートPCの売れ行きが伸びている。その急速な伸びは、過去3年間のGartnerのPC市場予測を比べると一目瞭然だ。2005年3月時のレポートでは、2009年のノートPC出荷台数予測が1億台に届いていなかった。ところが、ここ数年の伸びを考慮した2007年3月時のレポートでは、2007年に1億台を突破し、2009年には1億5000万台に迫ると予想している。これは成長市場においてノートPCの売上げが伸びているのが理由の1つだ。また2台目のPCや買い替えにノートPCが選択される傾向が見られるのも理由となっている。数年後には、現在の成長市場にも2台目または買い替えの動きが広がると予想される。
Intelの調査によると、ノートPCの重要項目を挙げてもらうユーザーアンケートで、初めてPCを購入する人の回答では「バッテリーライフ」がトップ5に入っていないという。ノートPCの特徴を特に気にせずに購入しているようだ。PC購入が2度目のユーザーに対するアンケートでは、「バッテリーライフ」がトップを争うようになる。さらに同様の質問をノートPCを1年以上利用しているユーザーにすると、「バッテリーライフ」が単独1位になる。PCを使い続けるとノートPCへの関心が高まり、ノートPCを使い続けるとモバイルとパフォーマンスの優れた両立を求めるようになる。Santa Rosaにおける機能強化は、ノートPCが生活の一部にとけ込み始めたPCユーザーの"こだわり"への対応になるとEden氏。