BACH1による二重のFGF21分泌促進機構。(A)酵素免疫測定で培養液中のFGF21濃度が測定された。BACH1を再発現させた線維芽細胞の培養液中には、コントロール細胞の50倍以上のFGF21が分泌されていた。(B)概念図。(1)BACH1はグルタチオンの合成やFe2+代謝に関わる遺伝子群の転写を抑制し、グルタチオンの低下とFe2+の増加を起こし、フェロトーシスストレスを上昇させることで、Fgf21遺伝子の転写を活性化させる。(2)BACH1は、オートファジーに関わる遺伝子(Sqstm1とLamp2)の転写を抑制し、FGF21の選択的オートファジーを抑制し、FGF21タンパク質の分解を防ぐ。BACH1はこの二重の機構によって、FGF21の分泌を大きく増加させることがわかった(図中ではBACH1の作用およびそれに続発して起こる現象はマゼンタ色で示されている)(出所:東北大プレスリリースPDF)
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