X線異常散乱の原理。(左)X線吸収端付近では吸収端元素のX線散乱能力が異常分散項f'の影響で大きく変化。(中央)X線異常散乱実験では、ある元素の吸収端の近傍で、吸収端に近いエネルギーとやや遠いエネルギーの2つのX線を用いて、試料のX線散乱パターンを計測。(右)AとBの2つの元素で構成された物質について、元素Aの吸収端近傍の2つのエネルギーのX線を用いてそれぞれX線散乱パターンを測定し、その差分を取ることで、元素Aに関連する構造情報のみを抽出したデータが得られる。元素A以外の元素のX線散乱能力は変化しないので、元素Aが関連しない構造情報(たとえば元素B同士の相関)は差分を取ることで消去される(出所:NIMSプレスリリースPDF)
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